戦友 2016.1 ページ25
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二宮さん視点。
地方ロケに行った時のネタ。
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地方ロケのついでに地元のローカル局の取材があって、そのローカル局の会議室でインタビューと映像撮り。
終わって帰ろうとしたら「久しぶりだな」と呼び止められた。
振り向くと相変わらずいけ好かない爽やかな顔。
「あー…そーいやイケメン君こっちのローカル局だったんだねー。すっっっかり忘れてたわ(笑)」
あの頃と同じように“あんたなんて眼中にないよ”とばかりに嫌味を言ってやる。
「Aは元気？」
あの頃と同じように、オレの話なんか聞いちゃいないって素振りで平然とAの話を返されたけども、昔みたいにそれを“余裕見せてムカつく”とも焦りも憤りも感じなくて。
「あんたに心配されなくても、元気っすよ」
「もうあれから3年が経つ。もうすぐ東京に帰ることになっているんだが―――」
「帰ってくんな(苦笑)」
「ははは、安心してていい。お前に先に全部教えておいてやろうと思ってわざわざここに来たんだから」
「全部？先に？？…意味がわっかんないなー。悪いけど、こっちはあんたのことなんか知ったこっちゃないから。単純にムカつくから帰って来んなってだけなんで」
「なら結構。実はこっちにいる間に結婚が決まった」
「…えっ！？結婚！？」
「彼女の息子がこっちの小学校に通っていてね。任期満了前に彼女と共に東京に一旦戻り、むこうで婚姻届を提出した後、再び3年延長の発令を受けて2人またこっちで赴任継続することになっている。
正式に東京に戻るのは3年後…彼女の息子が中学生になる年の予定だ」
「…へー。あっそ。そりゃーおめでとーございますー」
棒読みだな、興味ないだろう？と、イケメン君が笑う。
「ようやく前に進めた。Aにはお前から宜しく伝えおいて」
「やだね。あんたが自分で言えば？」
「ほう…そうか。わかった。じゃそうさせてもらうよ」
■■■
2013.4から、マサトはAの実家とは別地方の遠方系列局に赴任中。
視聴者相談部門新設に伴う人事交流は2名枠があり、相談室の主任さんが残るもう1枠に名乗り出て一緒に赴任しました。
小学校に上がる年に赴任したので、主任さんの息子さんはいま3年生です。
現在の任期満了に伴い、マサトは主任さんと共に一旦春に東京に戻って交流延長の辞令を受け、その際に婚姻届を出して再び赴任先へと戻り、東京に帰ってくるのは3年後。
主任さんの息子さんも含めた家族3人で戻ってくることになります。
さらに続きます。
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作者名：kico
| 作成日時：2020年7月15日 20時
