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急に決まったと言っていた、今日の食事会。
先輩グループに解散報道があった後の激励と慰労親睦を兼ねて、事務所関係者と各グループ勢ぞろいしての大決起集会だったと聞いている。
おそらくは、そこで何かがあったのだろう…と、鈍い私にもそのくらいの察しはつくよ。
ちりっ…ちりっ…と、肌を辿る無言の唇が時折もたらす痛みは、まるで憤りをぶつけるかのようなマーキング。
いいよ。
何も言わなくていい。
心が私を求めてくれているのがわかるから。
どんなに荒々しくても、私が本当に嫌がること…和也はしないでしょう？
華々しい活躍。
数多の賞賛。
求められていること、やりたいこと。
できること、できないこと。
そして…やらねばならないこと。
公表されていることだけが全てという訳にはいかない。
本当に大変な仕事なのだと思う。
決して、楽しいだけじゃここまでやれない。
表に出せない矛盾や葛藤を抱えながらも、その煌びやかな世界の毒さえ併せて飲み込むことで、一心に前へと進む。
華やかな舞台の裏で、目に見えない重責や重圧、5人だけにしかわからない背負ったものの大きさと孤立感はどれほどか。
だからせめて。
こんな形だとしてもいい、和也が心の奥に押し込めて燻らせているものを少しでも吐き出すことができるのなら…
私が、ほんの少しでもそのために役に立てているのなら、こんなに幸せなことはないよ…って。
本気でそう思っているのだから、始末に負えないね。
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愛しくて愛しくて、ぎゅーっと抱き締めた。
私の大切な人。
置いて行かないで。
私もついて行きたいの。
何があってもいい。
和也と生きて、和也の傍で全てを終えたい。
もう迷わないよ。
この手を和也が取っていてくれるなら、どんな険しい道でもついていく。
そのくらいの覚悟は、もうあの日からできてるの。
だからね、お願い…
私も一緒に連れて行って―――――――…！
「和也…」
そっと名前を囁くと苦しいくらいにぎゅーっと抱き締め返された。
幸せで幸せで、涙がにじむ。
重くてごめんね…
心で呟いて。
滲んだ涙が零れないように、そっと瞳を閉じて和也の動きに身を委ねる。
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kico(プロフ) - ゆうきさん» 初めまして。自己満足で書いてきた勝手な妄想ですが楽しんで頂けたのなら嬉しいです。もう新しいお話は書きませんが、いつかどこかで何かのご縁があった時には♪どのお話にも愛だけは目いっぱい籠めて書いてきました。最期まで読んでくださってありがとうございました^^ (2020年10月12日 9時) (
レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 初めて送ります…ウラつく読者デビューは、この作品でした。とても楽しく読ませて貰いました。もっと読みたいなあと言うのが正直な気持ちです。 (2020年10月9日 20時) (レス) id: 62321c58f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kico
| 作成日時：2016年3月26日 12時
