永瀬さん家の家庭教師

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(( 永瀬 side ))








廉「 …… ってことがあったんですけどね 」



平「 … ばかなの？ ねえ廉ばかなの？ 」



廉「 うううるさいわ！
俺もいっぱいいっぱいやったんや！」



平「 いや待って 。てことは ……


いまAちゃん少なからず廉のこと
意識してるやん！」



廉「 そ … そうかな？ 」



平「 廉 、チャンスやで？」



廉「 いやそそそんなん言われても 『 〜♪ 』
… あ 、LINE 、」





今日の出来事を紫耀に報告した夜 、

時を同じくしてあの吉野さんからLINEがきた 。






廉「 … 、吉野さんや 」


平「 なに？LINE？読んで！」


廉「 えー … 久しぶりに話したいから
明日一緒に帰らん？… て 」


平「 行って 」


廉「 は？ 」






力強く行くよう勧める紫耀 。

いやいや 、なんでやねん 。






廉「 余計な期待さしたらかわいそうやん 」


平「 なにモテ男ぶってんねん！
べつにもう廉のこと好きちゃうけど
ただ話したいってだけかもしれへんやん 」


廉「 …… お 、おう 、そうやな 」






紫耀 … おれを泣かしたいんか(泣)






廉「 … わかったよ 、行くよもう … 」






どっちにしろこんなにも俺に言い寄って
きてくれる吉野さんもほんま物好きやと思う 。


もしもまだ俺を好きやって言うてくれるんなら
今度はAが好きってことをちゃんと伝えて
断りたい 。


紫耀も そうさせたいってことやろ 。






廉「 … それはともかく
Aの件どうしたらええねん 」



平「 それは廉が平野たちの高校に入ってから
考えたらええやん 。
廉がトップ合格めざしてるのは
きっとそういうことなんやろ？ 」



廉「 … 」







どうやら紫耀にはバレてるみたいや 。

俺がトップ合格目指してる理由 。



そりゃ通ってる高校やもんな 。






平「 まあとにかく 、これあげるから
明日は吉野さんとお話ししてきな 」



廉「 … クレープ屋の無料券？
なにこれ 、くれんの？！」



平「 そこのおばちゃんと平野仲良しだから♪ 」






そう言って 紫耀は手をひらひらさせながら
俺の部屋を出ていく 。








廉「 あ 、あざ … 」







ほんま何考えてんのかわかれへんわ 。



でも何故か 紫耀には頭の上がらない
自分がおんねんな 。






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