海外から帰ってきた財閥の会長はヤンデレな兄を持ち、キセキ達に気に入られてました？《2》 (ページ32)

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第68Q「もしかして」"★" ページ32

ふぅ…
さつきのお母さんのご飯、
美味しかったなぁ。

いつもあんなに美味しい手料理を
食べてるのか…。
別に、お兄ちゃん達のご飯に
不満がある訳じゃない。
でも、こう、なんか違うっていうか…。
味とかじゃなくて、
うーん、何て言うんだろう。

桃井「Aちゃん！
お風呂沸いたよ、入ろう！」

僕が色々考えているうちに
さつきがお風呂を入れてくれていた。

僕はさつきに案内され、
脱衣場に向かう。

…わあ、広い。

「えっと、さつき？」

僕が服を脱ごうとしていると、
隣でさつきが服を脱ぎ始めた。

え、ちょっとまって、
まさか一緒に入るの？

僕が服を脱ぎ始めないのを
不思議に思ったのか、
さつきがこう言った。

桃井「ほらほら、早く脱いで！
背中流しあいっこしよ！」

「いやいやいやいや！
それは恥ずかしすぎるって！」

僕がそう言うと、
さつきはじりじりとこちらに近寄ってくる。

お泊まりって
皆いっしょお風呂はいるの！？

僕は必死で抵抗したが、
気づいたらさつきとお湯に浸かっていた。

・

・

・

桃井「さーて、
ここからはおしゃべりタイムだね！」

まだ空は紫色。
沢山話せそうだ。

さつきから貸してもらった
さつきとお揃いのパジャマを着て、
二人でベッドに寝転がる。

二人で会話を楽しんでいると。

ピーンポーン。

桃井「誰だろう？
まぁいいや！
それでね、その時ー…。」

僕はきっと郵便か、
近所の人だろうと思っていた。

桃井母「さつきー、お客さんよ！」

1階からさつきのお母さんがさつきを呼ぶ。

桃井「クラスの子かな？
Aちゃん、ちょっと待ってて！」

「う、うん。」

何故かわからないけれど
嫌な予感がする。

部屋のドアに耳を近づけ、
1階の話し声に聞き耳をたてる。

…女子の声がする。
クラスメイト？

少し揉めてる声がする。
さつき、大丈夫かな。

桃井「この靴は私ので、
Aちゃんのじゃありません！」

敬語？何で？
女子以外にも誰かいるってこと？

…お兄ちゃんじゃ、ないよね？