海外から帰ってきた財閥の会長はヤンデレな兄を持ち、キセキ達に気に入られてました？《2》 (ページ25)

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第61Q ｢気付けば｣ "☆" ページ25

～一哉side～

2階に上がったはずなのに、
全く音がしなくなったのに違和感を覚え、
俺はヘッドホンを外し、
Aの部屋に向かった。

ｺﾝｺﾝ｡

一哉｢A？居る？開けるよ？｣

何も返事が返ってこない。
寝てるのかな？

ｶﾞﾁｬｯ｡

ドアから覗き見た部屋には、
人が誰も居なかった。

……Aは？どこに行った？

この事は、絶対に、まこたんに
知られる訳にはいかない。

俺が、見付けるんだ。

俺は家を飛び出し、
Aを見付けだす為に走った。

無我夢中で走ってて、
たまたま目に飛び込んできたのは、
Aが通う帝光中学。

居る筈がない。居ないはずだ、
そう思っていた俺は目に飛び込んできた
光景に息を飲んだ。

学校公開のあの日、Aと一緒に居た、
桃色髪の子の隣で楽しそうに笑い話す、
俺が見なれた女の子。

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Aだった。

今日着ていた服のまま、
桃色髪の子の隣で笑ってる。

ナンデ……？

まこたんに報告だ。

俺はまこたん達に、報告する為、
急いで家に帰った。