海外から帰ってきた財閥の会長はヤンデレな兄を持ち、キセキ達に気に入られてました？《2》 (ページ22)

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第58Q「シスコン」"★" ページ22

祥「なぁ……」

「えっ、あ、うん、何？」

急に話しかけられてびっくりした。
なんだろう。
何を言われるんだろう。

祥「お前、
家出した方がいいんじゃねーの。」

家出…？
ちょ、どういうこと？

「そんなことしたら
お兄ちゃん達が悲しむ。」

祥「兄貴達はお前に執着しすぎ。
一回離れた方が
お前の身のためだと思うけどな。」

僕のため？
確かに僕はお兄ちゃん達が
行くなって言うから
学校に行けなかったけど…。

桃「私もそう思うよ、Aちゃん。」

心配そうにこちらを見つめるさつき。

二人して、どうしたの？

祥「とりあえず今日は
桃井の家にでも泊まっとけよ。」

ちらっとさつきをみる祥吾。

桃「うん！そうしよう！
その方がいいよ！」

僕が口を挟む間もなく話が進んだ。
さつきの家に泊まれるのは嬉しいけど…。
お兄ちゃん達にはなんて説明すればいいの？

祥「さっさと家帰って準備しとけ。」

祥吾はそう言うと
ゴロンと横になり
こちらに背中を向け
昼寝を始めた。

桃「学校が終わったら迎えにいくからね！」

さつきはとても嬉しそうだ。
でも僕は複雑だった。
友達の家に泊まりにいくって言ったら
お兄ちゃん達はなんて言うだろうか…。
少し、怖い。
言い訳、考えておかないとなぁ。

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・

・

白「へぇ、あいつのお兄ちゃんって
結構シスコンなのね。
そして今日あいつは
桃井の家に泊まりにいく…。
いい情報ゲットしちゃった♪」

屋上へ入るドア越しに白石は
今までの話を全て聞いていた。

桃「じゃあ、一回教室戻ってくるね！
またあとで！」

パタパタと
こちらに近づいてくる足音がする。

白「私ももどろーっと。」

教室へと戻る白石の表情は
とても楽しそうだった。