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漆拾陸話 ページ34

「誰…?」








辛そうにそう尋ねてきた。


側まで行くと、私が名乗り出る前に Aさんだぁ と言って笑顔を見せてくれた。









「辛いだろうから無理して反応しなくても大丈夫だよ。


ごめんね、守ってあげられなくて。」









「やだなぁ、そんな顔しないでくださいよ。


体はタヒぬほど痛いけど、Aさんが元気に生きてくれてるだけで嬉しいから…」









「嬉しいことを言ってくれるね、ありがとう。


体の調子はどう?

足以外は大丈夫だったの?」









あの時は両足が折れたとしか聞いていなかったけど、瓦礫の下敷きになっていたはずだから きっと他にも怪我をしていると思う。









「もう全身痛いですよぉ……」









それだけ言うと泣き出した。

怪我をしているから頭を撫でるのを躊躇っていると、頭は大丈夫なんで撫でてくださいと催促されてしまった。




頭を撫でながら、いつものごとく話を聞いていると思い出したかのように善逸くんが問いかけてきた。









「そういやAさん柱になったのぉ?」









鼻をすすりながらだったので、近くにあった紙を掴んだ。


手はまだ動かせないこともないようだったけど、痛そうに受け取ろうとしていたので
それを制止して善逸くんの鼻に紙をあてがう。


鼻をかみ終えると話を始めた。









「師範や善逸くんたちのおかげもあって柱になることになったよ。


本当にありがとう。」









それを聞くと、私以上に喜んでくれた。









「本当?!

なんだか嬉しいなぁ、じいちゃんもきっと喜びますよ!」









はしゃぎすぎて少し痛そうにしていたので、落ち着くように言う。


少ししょんぼりとしていたけど、すぐに切り替えてまた口を開く。









「何の柱になるんですか?

鳴柱じゃないし…光柱ですか?」









「輝柱、輝くに柱でそう読むんだ。」









「めちゃくちゃ格好いいじゃないですか。」









その後少し話すと別れを告げた。

善逸くんは嫌がっていたけれど、それでも体力もないようでいつもより元気はなかった。


早く治してまた会おうねと言って渋々退室を許可してくれた。

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ヒイロ(プロフ) - 暖かいコメントに励まされております(灬´ ˘ `灬) 体調の心配をしてくださり大変嬉しく思います、かなり様もお気をつけてお過ごしください、本当にありがとうございます! (2020年4月26日 0時) (レス) id: e6a13b5d4e (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 最近体の調子いかがですか?私、ヒイロさんに憧れていて更新されているとすごいなぁと思いながら読んで勇気をもらっています!(≧∇≦)これからも体に気をつけて頑張って下さい!応援しています! (2020年4月25日 19時) (レス) id: 698341d95b (このIDを非表示/違反報告)
ヒイロ(プロフ) - かなりさん» 再びコメントくださりありがとうございます(灬´ ˘ `灬)これ以上にない嬉しさであふれております…!私もコメントをくださるおかげで頑張っていけます、お気遣いまでしていただいて本当にありがとうございます! (2020年4月20日 17時) (レス) id: e6a13b5d4e (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私、この小説が大好きすぎてドキドキとワクワクが止まらないほど、待ち遠しいです!言うのは早いと思うのですが言わせて下さい。「この小説を作ってくれてありがとうござます!いつもこの小説があるから頑張れます!」これからも体に気をつけて下さい!応援しています! (2020年4月20日 13時) (レス) id: 591368bcea (このIDを非表示/違反報告)
ヒイロ(プロフ) - かなりさん» コメントありがとうございます!そのようなことを言っていただけることが本当に嬉しく存じます。 お気遣い痛み入ります、ありがとうございます(灬´ ˘ `灬) (2020年4月17日 13時) (レス) id: e6a13b5d4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヒイロ | 作成日時:2020年4月12日 11時

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