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陸拾参話 ページ21

頰に伝う涙で泣いていることに気がついた。

だけどきっと顔は一応笑えていた。









「私も、師範のこと大切ですから。


ありがとうございます。

ました、なんて言ってやりません。」









「ブッサイクな面してんじゃねぇよ。」








さほど手に力を入れていなかったので、師範は手を引き抜いて 私の額を中指で弾いた。




今度こそきちんとした笑顔で立ち上がり、こちらへたどり着いた雛鶴さんたちに お願いします と言って礼をし立ち去った。








周りが一面瓦礫に覆われていて三人がどこにいるのか探すところから始めなければいけない。



と思っていたが、どこかからか たんじろ〜、Aさ〜ん と名を呼ぶ声が聞こえた。






そちらへ向かうと炭治郎くんもいた。




思わず炭治郎くんに駆け寄って頰を手で包む。









「毒は、どうして動けているんだい…?」








「Aさん!無事だったんですね…!

それは俺にもわからなくて……」









「Aさん俺のことも労ってよぅ、両足が折れてるんだよぉぉ…」









善逸くんにそう言われて、炭治郎くんの頰から手を離し頭を撫でる。



体は痛いようだけれど少し表情が和らいだ。








「炭治郎、俺も可哀想だけど伊之助がやばいよぉ。


心臓の音がどんどん弱くなってるよ〜〜〜、


あそこにいるよ、あそこ〜〜〜。」









泣きながら崩れた屋根の上を指差した。









「善逸くんには私がついているから禰豆子ちゃんと一緒に行ってきてくれるかい?」








炭治郎くんは頷き、すぐさま伊之助くんの方へ向かった。






伊之助くんも妓夫太郎の毒をくらっていた。



きっともうその毒は身体中に回っているのだろう。









「何があったのぉ?両方の足が折れてるんですよ〜〜。」









「上弦の鬼がいたんだ。


善逸くんが片方の鬼の頸を斬ってくれたんだよ。」









「嘘だぁ、俺なんかが上弦の鬼の頸を斬れるわけがないよぅ。」









「なんかって言わないで。


桑島先生も悲しむよ。




善逸くんは強い子だから。」









頭を撫でながらふと伊之助くんの方を見てみると、体が燃えていた。

______________


A様が泣いてしまった理由は泣ける状況下であったことが大きいと思っています。

これが鬼はまだ生きている、という状況であれば普通にしていたはず…そういう風に育てられていると解釈しておりますので……

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ヒイロ(プロフ) - 暖かいコメントに励まされております(灬´ ˘ `灬) 体調の心配をしてくださり大変嬉しく思います、かなり様もお気をつけてお過ごしください、本当にありがとうございます! (2020年4月26日 0時) (レス) id: e6a13b5d4e (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 最近体の調子いかがですか?私、ヒイロさんに憧れていて更新されているとすごいなぁと思いながら読んで勇気をもらっています!(≧∇≦)これからも体に気をつけて頑張って下さい!応援しています! (2020年4月25日 19時) (レス) id: 698341d95b (このIDを非表示/違反報告)
ヒイロ(プロフ) - かなりさん» 再びコメントくださりありがとうございます(灬´ ˘ `灬)これ以上にない嬉しさであふれております…!私もコメントをくださるおかげで頑張っていけます、お気遣いまでしていただいて本当にありがとうございます! (2020年4月20日 17時) (レス) id: e6a13b5d4e (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私、この小説が大好きすぎてドキドキとワクワクが止まらないほど、待ち遠しいです!言うのは早いと思うのですが言わせて下さい。「この小説を作ってくれてありがとうござます!いつもこの小説があるから頑張れます!」これからも体に気をつけて下さい!応援しています! (2020年4月20日 13時) (レス) id: 591368bcea (このIDを非表示/違反報告)
ヒイロ(プロフ) - かなりさん» コメントありがとうございます!そのようなことを言っていただけることが本当に嬉しく存じます。 お気遣い痛み入ります、ありがとうございます(灬´ ˘ `灬) (2020年4月17日 13時) (レス) id: e6a13b5d4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヒイロ | 作成日時:2020年4月12日 11時

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