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「いえ、俺が言ったことですので……」
「継子に教えきれていないことがあるのだろう…
それを教えながら二人分の警備地区を守るというのは不可能だ……
私が手伝おう、その代わり早く育てるのだ……」
「非鳴嶼さん……感謝するぜ。」
確かに稽古をつけながら柱二人分はきつい。
素直に甘えることにした。
「だったら私も……煉獄さんの警備地区は近いですしお手伝いします!
宇髄さん 頑張ってくださいね!」
甘露寺も声を上げてくれた。
煉獄の継子だったこともあってのことだろう。
「ありがとな、恩にきる。」
「三人がかりだったら大丈夫だろう。
皆これで異論はないね?」
「…少し宜しいでしょうか。」
不死川が口を開いた。
お館様の許可が下りると俺の方へ向き、眉間にしわを寄せてきた。
「おい宇髄。」
「…なんだよ。」
「俺がてめぇの代わりに煉獄の警備地区を受け持ってやる。
継子を育てることに専念しろォ、煉獄の分まで見回ってると効率悪ィ。
さっさと空席を埋めやがれェ。」
「! まじか、なんか変なもんでも食ったのか?」
「アァ?喧嘩売ってんのかァ?」
自体に青筋を浮かべてそう言い返された。
まさか不死川にそんなことを言われるとはな。
お館様のお言葉のおかげか。
「いや、ありがとな。
なるべく早くできるようにするわ。」
ふんと鼻を鳴らして不死川は再び膝をついてお館様の方へ向いた。
不死川を見ていると不意に含みのある笑みを浮かべた胡蝶と目があった。
…なるほどな、胡蝶が焚きつけたってわけか。
「実弥は優しいね、お陰で天元が育成に集中できるよ。
ありがとう。」
不死川はお館様に褒められて満足だろう、俺としてもAを育てることだけに意識を集中させられる。
胡蝶には敵わねぇな。
「三人がかりであれば十分だろう。
天元、Aが育ち次第 報告をお願いできるかな?」
「御意。」
「これで会議は終わりにしようと思うけど、天元だけ少し残ってもらいたい。
皆、また会えることを祈っている。」
お館様がそういうと柱合会議は終了し、ぞろぞろと帰っていった。
全員が帰るとお館様が口を開かれた。
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作者名:ヒイロ | 作成日時:2020年4月21日 19時