来年もまた (童磨) ページ17
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ぼくは、昼間に外を出歩くことが出来ない。
太陽の光を浴びると死んじゃうから。
……だから、昼間は退屈なんだ。
童磨さまが忙しいときは尚更だ。
「……今日も童磨さま、いそがしそうだなぁ……」
最近はたくさんの信者が毎日のようにお屋敷に来ていて、ぼくはそれをぼんやり眺める日々。
……退屈だ。ぼくだって、童磨さまとお話したいのに……。
「……むう」
しょんぼりしていたけど、童磨さまのじゃまはしちゃいけない。
お絵かきでもしようかなって考えていたら、信者たちの話し声が聞こえてきた。
「今日は帰りに桜を見ていこうか。ちょうど満開だ」
「本当!?お花見だー!わーい!」
……?
さくら……おはなみ……?
なんだろう?分からないけれど楽しそうだ。
「あ、あの、ちょっといいですか?」
ぼくは帰ろうとしてた信者を呼び止めて、"さくら"と"おはなみ"がどんなものかを教えてもらった。
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ここ最近、俺のところに泣きついてくる信者が増えたような気がする。
それ自体は別にいいんだけど、Aと一緒にいられる時間が短くなるのがちょっとなあ……。
Aは寂しがり屋だからな、泣いちゃってたらどうしよう。
俺は足早にAのいる部屋に向かう。
「A!お待たせ」
「童磨さまーっ!!」
襖を開けるやいなや飛びついてくるAを受け止めて抱きしめてあげる。
もう、可愛いなあ。
「退屈だったろう?ごめんね、もう今日はなーんにも予定がないからね、Aがしたいことをしようか!」
そう言うと瞳を輝かせるA。
なにかやりたいことがあるのかな?
「あのね、あのね!おはなみしたい……!」
「お花見?」
「今日ね、信者の人が話してたのを聞いたの」
ぼく、桜を見たことがないんだ……って悲しそうに呟くA。
鬼になる前も、体が弱くて外に出られなかったから……お花見どころじゃなかったみたいだ。ふむ。
「よーし、それなら今からお花見に行こうか!」
「ほんと!?」
ぱああ、と笑顔になるA。
夜桜がとても綺麗な場所を知ってるから、そこに連れて行ってあげよう。
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こよみ(プロフ) - 春斗さん» はじめまして。いつも読んで下さってありがとうございます!また、リクエストやお気遣いまで非常に嬉しいです〜!ゆっくりではありますが、これからも書き続けるので楽しみにしていただけると嬉しいです! (2021年6月30日 8時) (レス) id: 425489c0a2 (このIDを非表示/違反報告)
春斗(プロフ) - 初めまして。こちら楽しく拝読させて頂いております!リクエストなのですが、累くんのところに遊びに行く夢主くんと、それについていった童磨が気になります…!この時期は特に体調崩しやすいので、ご自愛下さいませ。お身体お大事になさって下さい…! (2021年6月30日 3時) (レス) id: 8cfab7cc4c (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - charaさん» リクエストと感想ありがとうございます……!とっても励みになります(*´ω`*) 更新頑張りますね! (2021年6月27日 14時) (レス) id: 425489c0a2 (このIDを非表示/違反報告)
chara(プロフ) - リクエストで猗窩座との絡みが見たいです・・・追記このお話めっちゃ面白くて好きです!無理のない程度で更新頑張って下さい!! (2021年6月27日 14時) (レス) id: fa1ff43ec6 (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - 狼河@チビ同盟さん» リクエストありがとうございます……!堕姫ちゃん!お話練ってみますね! (2021年3月12日 19時) (レス) id: c39eaef263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こよみ | 作成日時:2020年2月14日 1時