【男主】童磨が子供を拾った？ようです【鬼滅短編集】

遊びましょ？ （累・魘夢) ページ12

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草木も眠る丑三つ時。
今日は童磨さまに内緒で、お屋敷から飛び出しとある場所に向かっていた。
早く行かないと、あの子はまた怒るだろうなあ……。


｢いそがなくっちゃ！｣


向かう先は那田蜘蛛山。累くんのいる所。
実は累くんとは何回か遊んでるんだ。勿論童磨さまには内緒で！
1人で出てるのがばれたら怒られちゃうもん。
……前は何をして遊んだかな、あやとりだったっけ？



｢……あれ、A？こんなところでどうしたの？｣

｢あ、魘夢くん！｣


楽しかったなぁ、って思い出してホワホワしながら走っていたら……道端で魘夢くんとばったり遭遇。
話を聞いたら、どうやらお散歩していたみたい。


｢ぼくはね、これから累くんの所に遊びに行くんだー！｣

｢累の所に？……もしよかったら、俺もついて行ってもいいかな。今日は退屈でね｣


だめかな？と首を傾げる魘夢くん。
せっかく遊ぶんだったら……いろんな子がいた方が楽しいもんね！


｢もちろん！きっと累くんも喜ぶと思うよ！｣


断る理由なんてどこにもないから、ぼくは笑顔でそう返した。



｢そうだ、ねえA。折角遊びに行くんならさ……なにかお土産を持って行くのはどうかな？｣

｢おみやげ？いいかも！……でもぼく、いま何も持ってないや……｣


おみやげを持っていくのは確かに名案だ！
でも残念ながら、いまのぼくは手ぶらだ。なにか身につける飾りとかでも持っていたらよかったんだけど……


｢うーん……あ、いいことを思いついちゃった。ちょっとついておいでよ｣


考え込んだと思ったら、すぐにぼくの手を引いて歩き出す魘夢くん。


｢え、魘夢くん、どこに行くの？｣

｢着いてからのお楽しみ｣


にっこり笑う魘夢くんに、ぼくは黙ってついて行ってみることにした。

遊びましょ？ 2→←命知らずか、はたまた無知か 完

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