優しい ページ12
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(久々知side)
眠る天女様を見ながら考える。
この天女様は何なのだと。
妖術もなく、刀を持った今回の天女様。
彼女が山本シナ先生に連れられ部屋を離れた際に勘右衛門と刀を確認したが刀身が鮮やかな赤色という以外は至って普通の刀だった。
そして最後に、彼女と他の天女達との大きな差は゛隙゛がないという事だ。
殆どの上級生、そして先生方が気付いているが彼女には一切の隙がない。
先輩達に連れて来られた時も、学園長先生とお話しされてた時も、山本シナ先生に案内された時も、そして、今眠っている時でさえ隙が感じられないのだ。
今までの天女様の中でそんな人間が一人でもいたかと言われれば否と答える。
だからこそ今までの天女達はその時に無事だった人間が動き天へと文字通り゛お還り゛頂いたのだから。
何もかもが今までと違う今回の天女様に勘右衛門と二人顔を合わせ顔を
(久々知side終)
* * * * *
「……」
パチリと目が覚めた私はゆっくりと身体を起こしキョロリと辺りを見渡した。
そしてガックリと肩を下げる。
寝て覚めたら夢でしたー!を期待したが無駄だった様だ。
ふうと一息ついて布団から出た私は取り敢えず昨日来た桃色の着物へと着替える。
どうやら昨日から見張り続けていただろう人の気配も今は感じられないので流石に休んでいるのだろう。
気配には気付いていたが突然現れた私を疑うのは当たり前だし監視されるのも想定内だ。
だけど流石に一晩中と見張り続けるというのは可哀想だと思うので気配のしない今、少しでも休んでくれていれば良いなと思う。
そうして身支度が終わった私は昨日案内された井戸で水を掬い桶に移して部屋へと戻ってきた。
あの井戸は忍たまさん達と共同だと言っていたので天女である私とは鉢合わせたくないだろうと思う。
顔を洗い髪を整え最後に羽織を纏い私は昨日と同じ様に部屋の中央に座り山本さんがやって来るのを待った。
今日は事務員として働く前に朝、朝礼で忍たまさん達に紹介される事になっている。
昨日山本さんから説明された時は急な話に項垂れたがお世話になるのだから当然かと諦め潔く朝礼に挑む事にした。
しばらくしてやって来た山本さんは朝餉を片手に持って来てくれた。
朝礼後は事務室へ行く為朝餉を食べる余裕はないだろうという私への山本さんからの配慮だ。
優しい人だなぁ。
そう思い頭を下げお礼を言えばやはり困った様な顔をされるのだった。
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you(プロフ) - みこちさん» コメントありがとうございます。ご質問への解答としましては゛まだ゛伝えていないです。話が進む中でいずれ伝えるとは思いますがお待ち頂ければ幸いです。 (2021年5月10日 20時) (レス) id: c02772a708 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - youさん» 夢主は炎の呼吸の使い手なんですね。煉獄さんの継子だからですね。お聞きしますが、忍術学園の皆には、鬼殺隊や人喰い鬼の話は伝えていないのでしょうか? (2021年5月6日 2時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
you(プロフ) - みこちさん» 初めまして、コメントありがとうございます。不定期更新にはなりますが頑張ります! (2021年4月28日 15時) (レス) id: c02772a708 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 初めまして、みこちと申します。楽しみにしています。私も鬼滅の刃と兵庫水軍や忍たまのクロスオーバー書いています。よろしければお越しください。頑張って下さい。 (2021年4月26日 5時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:you | 作成日時:2021年4月20日 18時