頑張ります ページ11
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山本さんから事務室の場所、学園の校舎、食堂に風呂場等と案内して貰った私はそこでついでにお風呂に入らせて貰った。
さっと入浴を済ませ山本さんに感謝の意を伝えればやはり困った様な顔をされてしまったがもう私は気にしない。
そうして部屋へと戻って来た私は夜着に着替え布団を敷きその中へと潜り込む。
枕に頭を預けそっと目を閉じ今日の事を思い返す。
ーーー鬼の討伐で出掛けた先で時を渡ってしまった私は天女様としてこの忍術学園に保護された。
保護して貰えた事自体は有り難い話なのだがどうにも素直に喜べない。
それは今日会った彼らの態度や雰囲気のせいだろう。
天女様と敬った様に接するがその奥に隠しきれない苛立ちや苦しみを感じる。
それがどうしても気になってしまうのだ。
「…天女、様…か」
ポツリと呟く。
きっとこの天女様という存在に何かあるのだろう事は分かる。
だけどそれは今日知り合ったばかりの、しかも゛天女様゛と呼ばれる立ち位置にいる私には踏み込まれたくないだろう事も理解出来た。
私は一体どうするべきなのか…。
…師範ならこんな時どうするのだろう。
「………」
一度目を開け再び閉じればそこには何時もの様に優しげに笑う師範の姿が思い浮かぶ。
「…そう、ですよね…」
師範なら迷わず突き進む。
どんな時も己の信念を貫き真っ直ぐ前へと進むんだ。
「私も…頑張ります」
だからどうか、見守っていて欲しい。
そう願いながら私は眠りへと落ちていった。
* * * * *
(**side)
今回新たにやって来た天女様。
その天女様を天井裏から監視するのは俺、豆腐小僧の異名を持つ五年い組の久々知兵助と同じく五年い組の尾浜勘右衛門である。
天女様がこの忍術学園へと来る度に順番で天女様を監視しているのだが今回の天女様は何だか何時もと様子が異なる。
第一にまだ誰も゛天女の妖術゛に掛かっていないのだ。
何時もなら天女様が現れた時点で上級生の何人かは妖術に掛かるが今回に限って全員無事である。
次にこの天女様、何故か分からないが武器を所持している。
刀を一振り腰に携えて学園へとやって来た天女様に皆動揺した。
何故平和な時代からやって来た天女様が刀なんて持っているのかと疑問に思ったが今回の天女は令和ではなく゛たいしょう゛という時代から来たらしい。
その゛たいしょう゛なる時代では刀は当たり前に持つものなのかと首を傾げた。
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you(プロフ) - みこちさん» コメントありがとうございます。ご質問への解答としましては゛まだ゛伝えていないです。話が進む中でいずれ伝えるとは思いますがお待ち頂ければ幸いです。 (2021年5月10日 20時) (レス) id: c02772a708 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - youさん» 夢主は炎の呼吸の使い手なんですね。煉獄さんの継子だからですね。お聞きしますが、忍術学園の皆には、鬼殺隊や人喰い鬼の話は伝えていないのでしょうか? (2021年5月6日 2時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
you(プロフ) - みこちさん» 初めまして、コメントありがとうございます。不定期更新にはなりますが頑張ります! (2021年4月28日 15時) (レス) id: c02772a708 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 初めまして、みこちと申します。楽しみにしています。私も鬼滅の刃と兵庫水軍や忍たまのクロスオーバー書いています。よろしければお越しください。頑張って下さい。 (2021年4月26日 5時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:you | 作成日時:2021年4月20日 18時