あまい ページ29
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ここ来るの何回目だろう。
もう覚えていないくらいここに来て、もう見慣れた光景になっている。
「食べよ食べよー」
「あ、お皿出すね」
廃棄になってしまうスイーツを彩さんからもらうことは何度かある。
いつもは家に持ち帰ったり、お店で食べたりしてたけど、今日はわださんの家で食べることになった。
「Aちゃんどれがいい？」
「わださんは？」
「おれ？これかな、？フルーツタルト」
「じゃあ私こっち、」
「いいの？」
「うん、！食べよっ」
彩さんのスイーツはほんとに美味しい。
お世辞とかじゃない、ほんとに美味しいんだ。
焼き菓子は持って帰れるね、と等分するわださん。
律儀だ。
スイーツを2人で食べてるだけなのに、楽しい。
「……ここ、付いてるよ」
「ん、？……………っ、」
口に付いたクリームを指で拭い、そのまま口に運ぶ。
あま、そう呟いた。
確かに、フルーツタルトさっぱりしてるもんね。
多分そこじゃない。
「……かわい、笑」
「…………、」
「こっち来て、」
足の間をトントンと叩いて、私を誘導する。
指示された場所に座ると後ろからわださんの匂いに包まれた。
「…………返事、まだわかんない？」
「……あぁ…うん………、」
「そろそろ限界きそう…」
「………っ、…………、だめだよ…っ、」
拒んだ。
「ごめん……ね…」
「ちゅーしたい」
「ごめん」
「……ちゅーして」
「もう少し待って……、」
「嫌い？」
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作者名：やきぷりん | 作成日時：2021年9月22日 2時
