崩れる ページ11
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「………あ、」
最悪。なんで、
「どうしたの?」
「わださん、レジ頼んだ」
バックヤードの奥に引っ込んだ。
隣にいたのは、あれは、確か、
「…………副会長、じゃん」
光成と副会長は2人で仲良さそうにスイーツを買いに来てる。
光成はもう覚えてないのかな。
光成にこの制服似合いそうって言われたから始めたんだよ、このバイト。
「Aちゃん、ご指名!」
「はい?」
「イケメンのお兄さんから」
渋々レジに向かうと予想通り。
「よっ、」
「うん」
「やっぱ似合うその制服」
「なんで来たの、」
「生徒会に差し入れ。今立て込んでてさ、甘いもの欲しいじゃん?」
「檜山くんどうするー?」
副会長の目は本気。
あれもうこれは、自然消滅した?
「ありがとうございましたー」
「Aちゃん大丈夫?顔色悪いよ?彩さん呼ぶ?彩さーん!…」
「あぁ!大丈夫!!大丈夫だから!彩さんちょっと休憩いただきます…」
あーもう私情を持ち込むな私。
腕を組んで机に伏せると、一瞬視界がぐらついて眠りに落ちていた。
「_ん!__ちゃん!Aちゃん起きて!!」
「……ぅあ!!ごめんなさい!!!」
寝落ちてた。
「もう閉店したよ」
「やっちゃったぁ………彩さん、ごめんなさい」
「大丈夫よー顔色もだいぶ良くなった感じじゃない?」
「今日一緒にかえろ」
「え」
「心配だから」
そうしなさい、と彩さんまで催促する。
「下心丸見えだよ」
「見えてないね」
下手に嘘ついた。
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作者名:やきぷりん | 作成日時:2021年9月22日 2時