第69話 ページ49
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すると、無一郎くんの動きが止まった
何かを思い出している?
過去のことだろうか?
でも、今はそんな場合じゃない
「人につまらない命なんてない」
そう言うと無一郎くんは私の方を見た
「今、何て……」
「それは、後で。目の前に集中しよう」
無一郎くんは私から目線を外して玉壺に向ける
「ヒョヒョッしかし柱ですからねえ 一応はこれでも。どんな作品にしようか胸が躍る」
「うるさい」
無一郎くんは一瞬で距離を詰める
「つまらないのは君のお喋りだろ」
玉壺は徴発に乗らずに、新たに壺を取り出す
「血鬼術 水獄鉢」
油断した
「無一郎くん!!」
「窒息死は乙なものだ…美しい。そして、そこの女。お前に聞きたいことがある」
玉壺は私に攻撃もせず尋ねる
「何?」
「お前を護るように立っているその翼が生えた人形は、西洋の天の使いを模した物か?」
天使の悪魔に興味を示したのだろうか
「そう、天使よ。でもこれは天使の悪魔。私以外が触れれば、寿命を吸い取られる」
本物の天使の悪魔であれば私でも寿命を吸い取られるだろうが、今回のは私が作り出した人形だ。
私のみ触れることができる。
「天使か悪魔、どちらだ?対照的だが、それもまた、いい…」
「………。聞きたいことはそれだけ?この先の小屋には近づける訳にはいかないから、ここで死んでもらいます」
「なぜ、そんなにあの荒屋にこだわる?何がある?」
玉壺はその言葉だけ残すといつの間にか荒屋の戸を開けていた
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Gatto:(プロフ) - 界さん» ありがとうございます!コメント嬉しいです〜! (2023年1月24日 16時) (レス) @page37 id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
界 - めちゃんこ面白いです!神ですか?!って思いました!!!! (2023年1月24日 15時) (レス) id: 7c164536f1 (このIDを非表示/違反報告)
Gatto:(プロフ) - はむさん» ありがとうございます!面白いって言ってもらえてモチベ上がりました!更新頑張ります (2023年1月17日 15時) (レス) id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 一気読みしました!すごく面白いです更新待ってます^^ (2023年1月16日 18時) (レス) @page21 id: 4a751c8bb5 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - Gatto:さん» まじでこんな作品作ってくださってありがとうございます( ; ; )更新頑張ってください!! (2023年1月13日 13時) (レス) @page14 id: d9d34f6376 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Gatto: | 作成日時:2023年1月5日 23時