第50話 ページ20
妓夫太郎side
何だあここは……地獄か?
暗闇と光の境目のような場所だ
「お兄ちゃあん!!」
…!!
「嫌だここ嫌い!!どこなの?出たいよ!何とかして!」
「お前その姿……」
梅は昔の……人間だった頃の姿に戻っていた
そうか……ここは"そういう"場所なのか
俺は梅に背を向ける
「そっちが出口?」
「お前はもう俺についてくるんじゃねぇ」
俺についてくればきっと…
同じ過ちを繰り返すだけだ
「なっなんで?まってよアタシ…」
「ついて来んじゃねぇ!!」
俺は梅を突き放した
「……ッ!さっきのこと怒ったの?謝るから許してよ…」
そうじゃねぇ…
そういう意味じゃねぇよ…梅
「お前とはもう兄妹でも何でもない…俺はこっちへ行くからお前は反対の方、明るい方へ行け」
これでいいんだ……これで…
「……ッ!おい!」
背中に突然重みがのしかかる
「嫌だ!嫌だ!絶対離れない!絶対離れないから!ずっと一緒にいるんだから!!何回生まれ変わってもアタシはお兄ちゃんの妹になる絶対に!!」
首に腕を巻き付けて後ろから抱きしめられる
背中でわんわん泣く妹は必死に訴える
「そうよね。兄妹、離れては駄目よね」
…!!
突然目の前に現れたのはAだった
「大丈夫よ、梅。私が貴方達を離れ離れにさせないから。」
「!!…A!……本当?」
梅は泣き止みAを見る
駄目だ…
こいつにだけは頼ったら駄目だ…!
「梅……駄目だ!」
梅は俺の背中から離れるとAの元に駆け寄った
「お兄ちゃんとずっと一緒にいれるの?」
「ええ……そうよ。ずっと一緒よ」
Aは梅を抱きしめる
「止めろ!!梅に触るなぁあ!!」
駄目だ…
駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ!!!!
何故かは分からないが
直感で危険だと脳が告げている
「梅、私と契約を結んだのを覚えていますか?」
「契約……?覚えてないわ!」
「なら、思い出させてあげる。妓夫太郎、貴方もです。」
そう言うとAは立ち上がり、後ろで手を組む
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Gatto:(プロフ) - 界さん» ありがとうございます!コメント嬉しいです〜! (2023年1月24日 16時) (レス) @page37 id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
界 - めちゃんこ面白いです!神ですか?!って思いました!!!! (2023年1月24日 15時) (レス) id: 7c164536f1 (このIDを非表示/違反報告)
Gatto:(プロフ) - はむさん» ありがとうございます!面白いって言ってもらえてモチベ上がりました!更新頑張ります (2023年1月17日 15時) (レス) id: 0689703d8f (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 一気読みしました!すごく面白いです更新待ってます^^ (2023年1月16日 18時) (レス) @page21 id: 4a751c8bb5 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - Gatto:さん» まじでこんな作品作ってくださってありがとうございます( ; ; )更新頑張ってください!! (2023年1月13日 13時) (レス) @page14 id: d9d34f6376 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Gatto: | 作成日時:2023年1月5日 23時