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第28話 ページ34

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「A、困ったことがあったら何でも言ってくれ!……君の役に立ちたいんだ!」


一瞬驚いた。


私は知らぬ間に炭治郎に能力を使ってしまったのかと思った


でも、使った形跡がない……というか、使った覚えがない。


「ありがとう…。」


明らかに好意だ。


多分炭治郎が向けている感情は


……恋だ。


本物の恋だ。


初めて向けられた感情。


でも、ごめん…。ごめんなさい。


私は炭治郎の気持ちに応える資格がない


だって私は……


今は"支配"しか考えられない


支配、支配、支配……


駄目だ……好意を向けられるともっと支配したくなる。


どうしよう…


私、私………


支配の悪魔の能力を引き換えに、人の心を失ってしまったの?


嫌だ…嫌だ、嫌だ………


「なんとかしなきゃ……」


「何をだ?」


「きゃあッ!」


いつの間にか煉󠄁獄さんが目の前に立っていた


「な、何でもないです…」


「そうか!」


相変わらずだな……この人は。


変わらず居てくれるこの人は安心する。


「煉󠄁獄さん、私に何か用ですか?」


「嗚呼!明日からAは伊黒と任務だ!」


「ええ!?」


いきなり!?ていうか、まだ一応療養期間じゃなかったのか


「他の柱とはまだ初めての任務だろう!伊黒は言い方はきついときもあるが、根は良いやつだ!頑張って来るんだぞ!A!」


「………はい」


よりにもよって伊黒さんか…


あの柱合会議のときに反対してた人だからな…


不安すぎるけど…。


不安しかないけど…。


不安を抱えながらその日は眠りについた


.

.

.


「おはようございます」


私は朝、伊黒さんの屋敷に迎えに行った


「来たか」


案外普通に迎えてくれた


「意外ですね。私のこと屋敷に入れてくれないかと思いました」


「俺を何だと思っている」


「すいません…」


だってめちゃくちゃ私の鬼殺隊入隊に反対してたし。


屋敷なんてもっての外。入れてもらえないと思っていた。



「今回の任務は元十二鬼月だった鬼だそうだ」


「へぇ…そうなんですね」


「お前は緊張感が無いな」


「そうですか?…まぁ、どんな鬼であっても支配してしまえば変わりませんからね」


「……油断はするな。そうやってたかを括って死んできたやつを何人も見てきた」


「……はい」


伊黒さんの鋭い視線に少し驚きつつも、自分の気を引き締めた

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- 面白いです!凄く! (2022年12月29日 22時) (レス) @page27 id: 7c164536f1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 更新頑張ってください!!続きが気になります!! (2022年12月29日 20時) (レス) @page27 id: 1103151c8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Gatto: | 作成日時:2022年12月24日 0時

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