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第25話 ページ29

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「炭治郎くん、お見舞い来たよ?」


あの無限列車任務から2週間後、私は稽古が終わった夜に炭治郎達の見舞いに来た


「A!ありがとう!」


「善逸と伊之助は?」


「善逸と伊之助は診察中だ」


「そうなんだ…じゃあ炭治郎くんと今日はゆっくり話ができるね」


「!…そうだな」


少し顔を赤くした炭治郎が可愛く見える


「………」


「………」


何だろう…この沈黙は。


話したいこと沢山あったはずなのに…


いざ話すとなるとそんなに思いつかないな


「私ね…」 「Aは…」


「「あ……」」


被っちゃったな…少し気まずい


「いいよ、炭治郎くんから先で」


「え!…いや、いいよ!」


「私、大した話じゃないし」


「そうか……じゃあ」


炭治郎は一呼吸置くと何かを決心したかのように私に質問をした


「Aの能力について詳しく知りたいんだ。今後の為にも……Aのこと、聞かせてくれるか?」


「…………」


炭治郎は凄いな…


鬼以外も私の支配の能力が効くことを分かっていて私に聞いてくるなんて。


自分が支配されるリスクがないとは思ってないだろう。


でも、聞いてくれたのは……私を信じてくれているんだ


それなら…


それなら私は……



「………分かった。話すよ」


炭治郎は私の目を見て真剣に聞く姿勢をした


「この能力を得たきっかけは、私自身も分からない。でも、この能力は……元々は私が読んだ本に書いてあるものだった。ただの物語の中に存在していた力を私はある時、何故か手に入れていた」


炭治郎は驚いた顔をしていた


「信じられない……よね」


流石の炭治郎でもきっと信じてくれない


「信じるよ」


「!!」


「俺は鼻がいいんだ。Aからは嘘の匂いはしない。……それに、俺がAを信じたいんだ」


うそ……信じるの?


普通、信じないでしょう?


炭治郎の優しさに泣きそうになった。


誰かにこんなに真っ直ぐ信じると言われたのも、信頼されたのも初めてだ。


「ぁ……ありがとう」


炭治郎なら……


炭治郎なら全て話してもいいのかもしれない


「炭治郎くん…今から言うことは私と炭治郎くんとの2人だけの秘密にしてもらえる?」


「え…?」


「今から言うことは……お館様にも話していないことよ」

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- 面白いです!凄く! (2022年12月29日 22時) (レス) @page27 id: 7c164536f1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 更新頑張ってください!!続きが気になります!! (2022年12月29日 20時) (レス) @page27 id: 1103151c8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Gatto: | 作成日時:2022年12月24日 0時

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