第19話 ページ22
.
魘夢side
体が崩壊する…再生できない
負けたのか?
死ぬのか?俺が?
馬鹿な…
馬鹿な!!
俺は全力を出せていない!!
アイツだ!あの柱のせいだ!!
二百人も人質をとっていたようなものなのに…
それでも押された…これが柱の力…
アイツも速かった…術を解ききれていないくせに
しかもあの娘!鬼じゃないか!何なんだ!何故無惨様に殺されない!
そもそも!あのガキに術を破られたのがケチのつけ始めだ!あのガキが悪い!
そうだあの猪も!アイツだけなら殺せたんだ!並外れて勘が鋭かった
あぁ負けるのか!!悪夢だ、悪夢だぁああ!
?……あの娘
あの娘は……何かしたか…?
「したでしょ?覚えてないの?」
!!……何処だ!?
一瞬にして目の前が暗転する
辺りを見渡すが誰もいない…
「契約が結ばれる時だ」
声だけが聞こえる
なんだ…?この声…あの娘か…?
「ふふ…まだ思い出さない?」
後ろから手が伸びる
「だーれだ」
「お前は……あの時の鬼狩り…?」
「そう!…正解よ。」
にこりと笑って俺の前に移動する
「思い出せないのも当たり前よね。そういうふうに命令してたから。」
どういうことだ…?
「では…全てを思い出しなさい」
そう言われた瞬間から脳に凄まじい勢いで記憶が流れ込んでくる
「……!!」
そうか……そうか…!!
俺は…今まで…この女に支配されていたのか
あの場にいた奴の中で1番この女が強かったのか
気づかなかった…!!
気づかせなかったのも彼女の策略だったのだろう
「貴方の術、身体、心…これからは全て、私のものです」
そっと俺の体を抱きしめて顔を見上げる
自然と上目遣いになるような近さの体勢だった
「……貴方に全てを捧げる」
思ってもみなかった言葉をこの口は勝手に紡いでいた
あぁ……そうか
そうだったのか。
俺は最初からこの女に負けていたのか……
悪夢だ…
正に___悪夢だ。
185人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
界 - 面白いです!凄く! (2022年12月29日 22時) (レス) @page27 id: 7c164536f1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 更新頑張ってください!!続きが気になります!! (2022年12月29日 20時) (レス) @page27 id: 1103151c8c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Gatto: | 作成日時:2022年12月24日 0時