蜘蛛が18匹 ページ19
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「A……Aいる?あんまり強くなさそうだから出ておいで」
木の中へ累が呼びかけた
累が作った鬼除けのお守りを握り締めたAが出てくる
「よかった……お兄ちゃん勝てる?」
安心したようにAが聞く
「僕なら勝てるよ」
累は無表情になっていた
「やっぱりこれが最後だ……兄さんから言うことがあるからよく聞いてほしい」
いつものように隣同士に座って累が言う
「僕らの苗字は綾木。君も家族だから綾木Aとして生きてほしい」
優しい顔で見つめながら累は続けた
「僕は今日どうなるかわからない。だから僕から逃げてほしい。鬼に捕まった少女として」
「そんな……」
「もし今日僕の經が飛んだとする、その時人間を恨んではいけないよ。僕を殺したのは人間じゃないから」
「經が……飛ぶ……?お兄ちゃんの?」
信じられないと言うようにAが聞き返す
「僕を殺したのは……鬼の中で1番強くて偉い人。僕は君の兄さんになれてよかった、ありがとう」
「私もお兄ちゃんの妹になれてよかった。今までありがとう。ずっとずっと大好きだから」
累に抱きついたAの目から涙が溢れた
その瞬間、累はAを崖から落とした
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向日葵蜜柑 - 此れが家族の絆ってやつなんですね、感動物語です!!!!!! (2023年3月16日 16時) (レス) id: 02a4ca8853 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵蜜柑 - ッッッ 涙がッッッ!!!!! もう本当にいい話!!!!ガチめに泣きました!!!(((((好きです← (2023年3月16日 16時) (レス) @page30 id: 02a4ca8853 (このIDを非表示/違反報告)
みゃぁ。 - すごい好きです。この作品。なんでもっと早くに出会えなかったんだろう…。すごく感動して泣いてしまいました。 (2022年12月15日 23時) (レス) @page30 id: 253b777aaf (このIDを非表示/違反報告)
レベ - 感動しすぎて家族に心配されました。累の夢小説いっぱい見たが、こんなに泣く話は初めて。 (2022年11月29日 17時) (レス) @page30 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第二王子 - こ………んに…ちは。泣いてます。はい。る〜い〜!! (2022年3月25日 21時) (レス) @page30 id: d096c6aa19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まひな | 作成日時:2020年3月25日 23時