蜘蛛が13匹 ページ14
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「でも所詮は鬼と人、血の繋がりもない。家族ってなんだろう、僕は何が欲しいの?」
累が虚空を見つめて言葉を漏らす
「血の繋がりが無くても家族だよ、少なくとも私はそう思ってる」
「でも僕は……母さんや姉さん、兄さんに父さん、みんなを傷つけた。何かが違うって」
「……知ってたよそんなの、知ってた、気付いてた」
Aは気付いてた
家に着いた日、自分をご飯と言った母親の顔に傷ができたこと
母親の泣き声や1人の時に時々変わるいつもと違う姿
優しかった長女の断末魔
Aは気付かないようにしていたのだ
それと同時に自分に優しくしてくれる累もいたから
そして、1人の時に泣く累の姿にも気付いていたから
「……怖かったよ、いつ殺されるかわかんなかったし。でも私にはお兄ちゃんしかいなかった。だから信じた」
「信じてくれてありがとう、でも僕とAは違うんだ」
一瞬驚いた顔をした累だが、すぐに寂しそうに笑って立ち上がった
そうしてAを強く抱きしめた
「とにかく、人間が来たら隠れるんだ」
そう言い残して山の中へ消えて行った
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向日葵蜜柑 - 此れが家族の絆ってやつなんですね、感動物語です!!!!!! (2023年3月16日 16時) (レス) id: 02a4ca8853 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵蜜柑 - ッッッ 涙がッッッ!!!!! もう本当にいい話!!!!ガチめに泣きました!!!(((((好きです← (2023年3月16日 16時) (レス) @page30 id: 02a4ca8853 (このIDを非表示/違反報告)
みゃぁ。 - すごい好きです。この作品。なんでもっと早くに出会えなかったんだろう…。すごく感動して泣いてしまいました。 (2022年12月15日 23時) (レス) @page30 id: 253b777aaf (このIDを非表示/違反報告)
レベ - 感動しすぎて家族に心配されました。累の夢小説いっぱい見たが、こんなに泣く話は初めて。 (2022年11月29日 17時) (レス) @page30 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第二王子 - こ………んに…ちは。泣いてます。はい。る〜い〜!! (2022年3月25日 21時) (レス) @page30 id: d096c6aa19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まひな | 作成日時:2020年3月25日 23時