第17話 女たらし ページ17
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「なあ、どうしよう、おれ、3年の胡蝶先輩に嫌われたかもしんない。」
──時は経ち3週間後。
とある昼休みの真っ只中、机を4つ向かい合わせでくっ付けてお弁当を食べていたときだった。
朝からぶつぶつ独り言を呟き、見るからに様子がおかしかった善逸がどうしようと私たちに助けを求めてきた。
「3年の胡蝶先輩って、あの胡蝶先生の妹さんだよな?」
「姉妹そろって美人で有名の胡蝶先輩のことだよね」
何やらかしたのと続けると、貴方の作った毒で殺して下さい(告白)と言ったらしい。
ネタじゃなくてほんとに言ったのかよ馬鹿じゃねえのかと呆れる炭治郎と私の横で、伊之助はこちらを見向きともせずガツガツとお弁当に夢中になっている。
いい食いっぷりなこと。
「ぐふふそうなんだよぉ〜胡蝶先輩いつも可憐でニコニコしててめちゃくちゃいい匂いすんだよ!!やばいよほんとうに!!めちゃくちゃ匂いがイイの!!!」
「そんなんだから嫌われるんだぞ」
「えっちょっと炭治郎?」
待って?と言わんばかりに善逸が目を点にする。
「まあ…炭治郎の言う通りなんじゃないかな」
と追い討ちをかけるかのように言い放つAも、淡々としていた。
「そもそも善逸は、誰のことが1番好きなのか分からないもん。禰豆子ちゃんや私にだって可愛い可愛い言うじゃん、そういう事」
「えっ、だって女の子って皆可愛いじゃん?皆大好きだけど??」
「だめだこいつ、私のおじいちゃんと同じ考えのタイプだ」
おじいちゃん、とワードが出てきたので、炭治郎がすかさず「Aのおじいちゃんはどんな人なんだい?」と聞く。
「どんな人…愛人と遊んでる所しか見たことないんだけど…」
とんだ爆弾発言が投下された。
「愛人んんん?!?!」と過剰に反応する善逸を横目に、Aは話を続ける。
「うん、うちのおじいちゃん昔から女癖めちゃくちゃ悪くてさ。私のいとこで愛人の娘の娘なんか腐るほどいるし、愛人の娘がお父さんと兄妹にあたるとかでちょっとややこしくて…」
「なんかそれ聞くとホントにAってヤクザのお嬢なんだね…」
「まあ身内こんなのばっかだよ、なんならおじいちゃんが愛人全員と子供作ったら島1つ出来るくらい血縁関係複雑になる」
「いや逆にそんなこと普通なるの」
それに比べたらAは貞操観念がしっかりしているからいい子だな、と炭治郎がフォローしてくれたので、また良いとこ取られたァァァ!と叫ぶ善逸なのだった。
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つきこ(プロフ) - りついちさん» 楽しんで頂けているようで嬉しいです(;_;)頑張って更新していきます!ありがとうございます^^* (2020年4月13日 20時) (レス) id: 1520dc3908 (このIDを非表示/違反報告)
りついち - めちゃめちゃ面白いです…!!更新頑張ってください!!楽しみにしてます!! (2020年4月12日 23時) (レス) id: 9c40eb9251 (このIDを非表示/違反報告)
つきこ(プロフ) - 零華さん» 遂に手出しましたね…!相手が未成年なのでかなりやばいですね笑 もっといちゃつかせたいです… (2020年4月12日 17時) (レス) id: 1520dc3908 (このIDを非表示/違反報告)
つきこ(プロフ) - うぐいすのしっぽさん» 楽しんで読んでいただき何よりです笑 ありがとうございます(^^) (2020年4月12日 17時) (レス) id: 1520dc3908 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - お!ついにさねみん手を出した!!サツの出番かな?(いいぞもっとやれ!!) (2020年4月12日 15時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つきこ | 作成日時:2020年4月7日 13時