肆拾弐 ページ43
「善逸さんはこちらの部屋にいますよ」
『ありがとうございますアオイさん』
うへぇ…緊張する……
私の目の前の部屋に善がいる。さっきから部屋の中が凄く五月蝿い。こんなに五月蝿いんだったらアオイさんに案内してもらわなくても大丈夫だったな…
善に嫌われているかもしれないと思うと扉を開けるのが怖い。でもこのままじゃ駄目だ。後悔してからじゃ遅いんだ。と自分を鼓舞する。
『よし…。』
扉をノックすると、中からAか?というか炭治郎の声が聞こえた。
匂いでわかったのか…なら、善にもバレてるかも…
いや、別に隠してる訳では無いけど。
ゆっくり扉を開ける。
『あ、えっと、おはよう?善と話したいん「Aちゃんごめん!」……』
善と話したいから2人にして欲しいと言おうとしたら善が私の言葉を遮り、ベッドの上で土下座をした。
「俺、あんなこと言うつもり無かったんだ!熱くなりすぎてつい、口から出ちゃったんだ…うんざりだなんて全く思ってない。本当に、ごめんなさい!!」
『ぜ、善…顔、上げてよ……
…私の方こそ、ごめん。善の言うこと、全部頭から否定しすぎた。言いすぎた。善が壱の型しか使えなくて悩んでるの分かってたのに……本当、ごめんなさい。これからも……友達でいてくれる…?』
「勿論だよAちゃん。俺の方こそ、これからも友達でいてください!」
『!!…うん!』
と言って善に思い切り抱きついた。
よ、よかった……仲直り出来た………
すると、
「よかったぁ………」
と、炭治郎が言った。
「『へ?なんで?』」
「いや、このまま2人が仲悪いままだとどうしようかと思ってたんだ。仲直りできたみたいで良かった!!」
炭治郎にまで迷惑かけてたんだ私達……
それで、ちょっと2人に言いたいことがあると言われ、2人でベッドの上に正座させられた。
それから、口に出す前に相手のことを考えてから発言しろとか周りを巻き込むなとか、炭治郎にすっごく怒られました。
オカンかよ………
正座させたのがベッドの上だったのは炭治郎の優しさだと思うんだよね。
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作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時