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参拾漆 ページ38




やってしまった。


つい俺も熱くなりすぎて口から出てしまった。


本当はそんなこと全く思っていないのに……


「善逸!なんであんなことを言ったんだ!!

Aを呼び戻してくるから、謝れ!」


「炭治郎……どうしよう……どうしよう炭治郎…全く思ってないんだうんざりだなんて。

熱くなりすぎてつい口から出ちゃっただけなんだよ…
どうしよう炭治郎…どうすればいい…?」


「善逸……」


どうしよう…


数分前の自分を殴り殺したい。


「なんであんなこと言ったんだ俺…くそっ」








「善逸……」


さっきAからは禰豆子の名前を出す時、嫉妬の匂いと後悔の匂いがした。


禰豆子のことをああいう風に言われたのは正直嫌だったけど、Aは最初に俺に謝っていた。


Aの言い分は最もだ。鱗滝さんの言ったように、禰豆子は自分で戦えるし眠れば回復する。

対してAは人間だから致命傷を負えば死ぬかもしれない。


俺はどうすればいいんだ…


うんざりだと言ってしまった善逸からも、部屋を出ていくときのAからも強い後悔の匂いかした。

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作者名:榮凪 | 作成日時:2020年2月23日 23時

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