記録その四 ページ5
『で、お前は何しに来たんだ。』
「A、夜ご飯食べよう。」
『作っての間違えじゃねえの?』
「ついでに甘いお菓子も欲しいな。」
『はァ…』
上がれと言えば嬉しそうに靴を脱いで上がるこいつは嘗て俺と一緒に住んでいた奴。
「Aのにおいがするなあ。」
『童磨、来るなら連絡くらいしろ。』
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「今日の献立は?」
『ブリ大根にきんぴらごぼう、だし巻き玉子にご飯、豚汁だ。』
「え、美味しそう。どうしようA…お腹が鳴り止まない。」
『どんだけ食べる気だよ。全く、大根の皮剥きしてもらうからな。』
「うん、いいよ。懐かしいなあ。」
童磨の嬉しそうな表情を見たAは溜息を吐くものの、その口元は緩んでいた。
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「いい匂いがしてきた。」
『あとはご飯が炊けるのを待つ。』
「あと何分?」
『15分。炊けるのは10分だけど、蒸らさないといけないからな。』
「たくさん炊いたかい?」
『炊いたけど…どれだけ食べる気だ。』
呆れたように言うAに童磨はどうしようかなとソファーに身を深く沈める。
「朝ご飯は何にするの?」
『お前…さては住み着く気だな?』
「だって一人暮らしだろう?それにAが居ないと落ち着かない…今までそれが普通だったから。」
『全く、お前自分の家があるだろうが。』
「親は離婚してどちらも居ないよ。それに部屋にはテレビとソファー位しか置いてない。」
確かに童磨がガチャガチャしたものや日常で使う物以外を置いている姿は想像がつかない。ふと疑問に思った。
『お前、いつもご飯どうしてたんだよ。』
「外食ばかりかな。お金はあるからね。」
『栄養が偏るだろ。』
「そうだね。それが問題なんだよなあ。」
へらへらと笑う童磨に嫌な予感がしたA。
こういった笑いをする時は大抵いい事は考えていないのだ。
「ねえ、A。
.
.
_________また俺と一緒に暮らしておくれ。」
『はァー……………』
結局、Aは折れた。
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マキ(プロフ) - 続き楽しみ待ってます! (2022年3月15日 19時) (レス) id: 6ca92f6359 (このIDを非表示/違反報告)
(^∀^) (無言の圧力) - キメ学軸だー やったー(棒) マァ素直に嬉しいぞ☆ (2020年3月18日 21時) (レス) id: 2751a9ac2d (このIDを非表示/違反報告)
神羅課長(プロフ) - 待ってましたァァァァ!!!! (2020年1月6日 7時) (レス) id: 700bfcfee7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RUGI | 作成日時:2020年1月5日 23時