幼馴染は先生で同居人【冨岡義勇】

第29話 ページ33

Aside







｢ねぇAちゃん、如月先輩と付き合ったって本当っ?!｣

｢噂になってるよっ!!でも如月先輩とAちゃんなら美男美女でお似合いかも…っ!!｣


｢あはは…ありがとう。｣



クラスの友達に囃される。

女の子はこういう話好きだなやっぱり。

噂、か。


…義勇の耳にも入ってるのかな。


入ってるよね、どう思うのかな。

呆れられたかな。





｢A!!｣


｢わっ!……ごめん、炭治郎。｣


｢ずっと呼んでたんだぞ。ぼーっとしてるから心配になって。｣


｢あ、うん……大丈夫だよ、ごめんね。｣


｢そうか、ならい｢Aちゃぁぁあん！！｣


｢おいっ善逸、少し声の大きさを考えろ！まったく……。｣


｢ねぇあの如月先輩と付き合ったって本当なの?!あのどんな女の子に告白されても振り続けてきた如月先輩と?!｣



そんな人なんだ……なんで私だったんだろう。



｢もう高校生だからな、青春ってやつだな、俺は応援してるぞA！｣


｢…………うん。｣



応援。

望まない交際を、応援されても。

でも炭治郎達は知らないから、純粋な気持ちで応援してくれてるんだよね。

……ごめんね、2人とも、そんなんじゃないんだ。



｢……Aちゃん？｣

｢A？｣


｢えっ、あっ……ありがとう、うん！ちょっとトイレ行ってくるね…！｣





────駄目だ。

第30話→←第28話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す