鬼滅キャラに○○してみた！③ (ページ15)

今日:10 hit、昨日:21 hit、合計:35,294 hit

戦う意味【男主】ページ15

俺は鬼殺隊を続けて1年ちょっと。
それが長いかなんて、分からないけど…

また……間に合わなかった……俺が、弱いから……誰も、助けられなかった……

今日は、炭治郎との合同任務だった…
俺の視界にはサラサラと灰になる鬼。
2人で、協力して倒せた。俺は殆ど援護だったけど

「……Aさん？」

炭治郎が心配そうに見てくる。

何でもない、そう言いたいのに……

いつも間に合わないと、遅れると思い出す。
初めての任務で……俺の目の前で殺された女の子。

そして、そんな俺を攻めるその子のお母さん。

今もまだ、こびり付いて離れない。
忘れたくても、忘れさせてくれない…

だって、あんなの……忘れるなんて…無理…

「痛いよぉ！助けて！」

「どうしてもっと早く来てくれなかったのよ！！貴方がもっと早く来てくれてたら…この子だって！」

『ごめん、なさい……！ごめんなさい……！また…助けられなかった……！本当に…ごめんなさい…』

この人達は、鬼に殺されて死んでしまった……

なんで、なんで……いつも俺は守れないの…？
あの時、誓ったのに……『他の人に同じ思いなんて差せない』って……

全然出来てない……ずっと、俺は弱いまま……
階級が上がって、『強くなった』そう思い込んでただけ……

本当は、心も、体も……ずっと弱いままだった。
強く、自分を強く見せてただけ……

俺、何の為に戦ってたんだろ……

『いくら戦った所で…助けられてねぇもん…
誰かを助けたかった、そんなの、1度も叶えられた事ない……

いつも言われるのは恨み言だけ……お礼なんて、された事ない……だって間に合った事ないもん！俺がトロ臭くてノロマだから！1度だって間に合った事ない！』

気付けば、口から零れていた。
あぁ、聞かれてしまった……

「っ、そんな事ありません！今だって！Aさんの援護があったから！だから鬼を倒せました！
凄く、戦いやすかった！

それに、俺達は仲間です！だから、辛い事も、悲しい事も…全部一人で背負い込む必要なんて無いんです！」

そう、強い目で言われた。この子は凄いな…
俺よりも年下なのに……

気付けば箱から禰豆子ちゃんが出てきて頭を優しく撫でてくれた。

『2人とも、優しいんだな…こんな俺に、仲間だなんて……俺はそんな人間じゃないのになぁ……』

「そんな事ないです！！Aさんは凄いです！」

「むーむー！」

そう叫ぶ炭治郎と頷く禰豆子ちゃん。
その言葉で、もう少し頑張ろう。

そんな気持ちに思えた