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「とりあえず、俺が女子から聞いた話だけ
主観とか無しで洋平に話すけど」
「、、ん、わかった」
「ったく、頭に血が上りやすいよね、ほんと笑」
「っさい、で、誰なんだよ」
急かすなってなんて笑いながら
ヒロは自分が追い払った女子達の方に目線をやると
「あー、」と口籠りながら俺に耳打ちをした。
「洋平、�犢睛��瓩錣�る？」
「、、さぁ？ 誰、そいつ」
「だろうね、だと思った笑
えーと、ほら、ドアから1番近い席の後ろのやつ」
ヒロが目線だけで
�犢睛��瓩辰討笋弔魘気┐討�れた。
ドアから1番近い席の後ろのやつ、、
あぁ、こいつか、、
「、、目にムカデくっついてるやつ？」
「ムカデって笑」
ドアから1番近い席の後ろに居たのは
よくヒロに絡んでいる女子の1人だった。
なんか目に虫みたいなのがくっついてて
それが何なのかは全く見当付かないけど
とりあえずムカデみたいなのが目の上で
パフパフと揺れるやつで
鼻にかかる甘ったるい声と
多分サクランボか桃的ななにかの
人工的な香水の匂いが気持ち悪くて
2年で同じクラスになったのはいいが
話なんてしたこともなければ
話しかけたことすらない。
「で、あいつが何なの？」
「まぁ、俺が聞いた話だと
噂全般は高梨のグループが流してて
今朝も下足箱になんか仕掛けたって
自慢気に触れ回ってた」
「、、へぇ」
鮮明に思い出せる。
有馬の下駄箱の中。
真っ白い紙屑が大量に入ってあって
そこだけ雪でも降ったみたいに白かった。
紙屑が舞う度にチラついたのは
馬鹿げた嫉妬忿怒。
そこにあるはずの
有馬の上履きだけが姿を消していた。
こんな奴のために、、
こんなことのために、、
有馬は辛そうに痛そうに
�狢臂翩廰瓩辰鴇个辰討燭里�よ、、
そんなの、、
「、、すげぇ、腹立つ」
「あ、おいっ、洋平！」
立ち上がった俺の腕を
行かせまいと引っ張るヒロを振り払って
�犢睛��瓩箸�言うやつの席に向かう。
なんで有りもしない噂で
有馬があんな顔しなきゃなんないんだよ
俺は、、
もう、声すら上げられないくせに
手だけ差し伸べてやるような
偽善者みたいな顔して
有馬の近くになんて行かない、、
有馬の涙をちゃんと拭いてやれるように、、
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作者名：蒲公英 | 作成日時：2018年1月26日 4時
