...25.M ページ26
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「優しすぎて堪らなくて
申し訳なくて泣けちゃった」
ふふっと柔らかい耳心地の声で笑う有馬は
笑いながらも泣きそうな顔をしていた。
困らせたのは俺だし
こんな顔させてしまってるのも俺自身で
あんなに柔らかく笑っていた有馬は
今じゃ痛そうに辛そうに笑っていて
そんな顔するくらいなら
無理して笑うことなんかないのに、、
「へへっ、ごめんね、こんな話、、」
酷く綺麗に笑う彼女をぼぉっと見つめていたせいか
有馬は恥ずかしそうに自分のつま先に
ぱっと視線を落とした。
「や、元はと言えば、
俺が変なこと言ったせいなんで、、
その、ごめん、、」
そう、俺が変な話の振り方したのが悪い、、
でも、やっぱり、
有馬が泣いてた理由が知りたかったのも事実で
洋平が誰か1人に固執することなんか
俺が付き合ってきた中では有馬が初めてだし
それに、、
俺自身、洋平が誰かを故意的に泣かすなんて
信じられなかったし信じたくなかった
だから、有馬が笑いながら
洋平を�猴イ靴垢�て�瓩辰童世辰討�れたのは
嬉しかった、、
「あはは、白井くん、ずっと謝ってばっかりだよ」
ぼぉっとウダウダ考えていると
ふわふわと笑いながら有馬が
俺の顔を覗き込んできた。
「や、でも、うん、、俺のせいだし、、」
「ふふっ、白井くん、気にしすぎだよ〜
私が上手く話せないのが悪いんだから、ね？」
「や、でも、」
「もう、白井くん、謝り癖あるでしょ？笑」
「え、そう、なのかな、、」
「えー笑」
あははっと吹き出した有馬からは
さっきの辛そうな表情は消えていて
会った時と同じように
柔らかい自然な笑顔に変わっていて
、、こうやって笑ってる方が良いのに
「白井くん」
ふわりとした有馬の声が耳を捉えた時だった。
「え、」
柔らかく綻びながらも
なかなか腫れの引かない有馬の瞳から
大きくキラキラと光る粒が幾つも溢れ落ちていた。
「え、有馬さ、」
「っ、し、白井くん」
「え、あ、はい、、」
「大丈夫」と涙を流しながらしゃくりあげる有馬に
ゆっくりと手を伸ばすと
「最後まで話聞いてくれてありがとう」
そう彼女は柔らかく微笑んだ。
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作者名：蒲公英 | 作成日時：2018年1月26日 4時
