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...16.M ページ17

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「、、さっむ」








滅法寒さに弱いのに
珍しいドカ雪に騒ぐ都心を
恨めしく思うのは心が狭いからか、、





コートの両ポケットには
貼らないタイプのカイロを忍ばせて
首元からの冷気はマフラーで完璧に防御して
冷感対策は万全なはずなのに









「、、足先が凍る」








生徒玄関で上履きに履き替えようと
靴を脱いだ瞬間に気付く。





いつの間にかつま先が濡れて
足先の感覚が鈍っていることに。








「寒い、無理、、」








ホームルームなんて出なくてもいいよな、、





3階にある教室に向かうのはやめて
暖房器具のある部室へと足を進めた。





早く温まりたい。





寒い、あり得ないぐらい寒い。








「まーくんだ」








4階にある部室に向かうため
3階の踊り場の階段を上っていると
聞き覚えのある舌足らずな声に呼び止められた。








「、、サトヤスだ」



「うっわー、また眠そうね笑」



「や、眠くはないけど寒い」



「あ、今日はそっちっすか笑」



「そっちってどっちだよ」








4階の踊り場の手すりから身を乗り出して
いひひと笑っていたのは後輩のサトヤスで
朝から人懐こい笑顔でキラキラしていて
正直かなり眩しい。








「まーくんもホームルーム抜け出したかぁ」



「受けてられない、寒さには敵わない」



「ふっは、ブレないねぇ笑」








学ランの下にゴワつきそうな
厚手のパーカーを着込むサトヤスは
お洒落だし何だか1人だけ温かそうで





俺も着込めばよかったのか、、








「まーくんがサボってるってことは
よーへーもいそうだなぁ〜〜」



「、、いるね」



「んな!」









洋平とは同じクラスではないけど
部活で同じバンドを組んでいて
ひょろ長くて歌なんか歌えそうにもないのに
なかなかいい声で歌う、強引で強気なやつ。








「あ、そういえばさ、まーくんの学年っしょ?」



「何?」



「転校生来たっての」



「、、あぁ、なんかそうらしいね」



「ふはっ、まーくんの学年なのに笑」



「あんまり興味ない」



「らしいねぇ笑」








サトヤスが言う転校生は
確か洋平とヒロと一緒のクラスだった気がする。





あぁ、そう言えば
ヒロがこの前なんか言ってたな、、





洋平が気に掛けてるとか、何とか、、








「あれ、やっぱ誰かいるっぽい」








サトヤスとダラダラ話しているうちに
部室である音楽準備室の前に着いていた。








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作者名:蒲公英 | 作成日時:2018年1月26日 4時

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