【刀剣乱舞】 かみさま 【鶴丸国永】

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○○○






「妙です」



「…………え？…何が、です？」







あれから一期さんの家まで、一直線。
休む間も無く走り抜け、息を切らしながらドアに手をかけた途端に、一期さんが呟いた。






「…………私は一度も口にしていないはず。それなのに、何故…………」



「え？え？」





話が見えずに聞き返すと、一期さんは至極真剣な顔をしてわたしの目を見る。





「…………私、鶴丸殿に…弟がいる、とは、一言も言っていないはずですよね……？」



「え？は、はい。…………あ…」








『お前の弟たちが腹を空かせているぞ』









「…た………確かに………」







思い出して、胸がざわりと疼く。
たしかに、おかしい。会ったばかりの一期さんに弟がいるなんて、分かるはずがない。けど…







「……で、でも、かみさまだから、そこら辺も分かっちゃったりするんじゃないですかね？こう、不思議な力とかで………」



「…その可能性は薄いでしょう。付喪神にそのような力があるとは聞いたことがありませんし………なにより



…このことを単純に"神だから"と片付けてしまうのは、些か間違っている気がします」






一期さんの右手は、相変わらずドアの寸前で止まっている。
開いた左手を顎に当て、一期さんは一層表情を険しくさせた。






「……私のことに関してだって、名前は兎に角顔まで同じだなんて、考え難い。必ず何か………何か、あるはずです。







………少し、調べておく必要がありそうですな」

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