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それから、1週間が経った。
「え？今日の夜出んの？」
〔うん。住みたい部屋が思ったより早く決まったんだ。手続きもその日に終わらせたし〕
「でも前、家を出るんは1ヶ月後くらい言うてたやん」
〔うん、まぁそうなんだけど〕
〔でも、晃一だって、出来れば早く羽奈ちゃんと一緒に住みたいでしょ？笑〕
「…まぁ、そりゃあ、な」
〔でしょ？俺も新しいとこ早く行きたいし。これこそWINWINってやつじゃん〕
俺は知っている。
羽奈ちゃんがOKしてくれたと話した次の日から、海が必死になって部屋を探していたこと。
確かに、早く1人暮らししたいという気持ちもあるんやろうけど、きっとこんなに早まったんは
俺らの為やと思う。
でもそれを言うと、今度は俺や羽奈ちゃんが気ぃ遣うから、嘘をついている。
〔え、何？寂しいの？笑〕
「は？んなわけないやろ」
〔職場では会えるんだからさ〜、そんな悲しまないでよ〕
「だ、か、ら！悲しんでなんかないって！」
とは言いつつも、何だかんだで少し寂しいのは事実。
〔この部屋で晃一と一緒にご飯食べるの、今日のお昼が最後だからさ。パァーッといこうよ〕
「おう、ええな。ピザでもとるか？」
〔最高〕
2人は宅配ピザのチラシを探して、あーだこーだと頼むものを決めて、注文した。
男2人、LLサイズのピザ2枚と、缶のジンジャエールで乾杯。
〔晃一〕
「ん？」
〔羽奈ちゃんと上手くやってけよ〕
「…」
「当たり前やろ」
大きな口でピザにかぶりついた。
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作者名：0号車さん | 作成日時：2017年4月5日 16時
