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佑亮が向かったのは、晃一の家の前。
『あ…』
『やっぱりいた』
晃一の家の斜め前には、小さめの公園がある。
その公園に
影が2つ。
《さっきの拓弥の話、マジかな》
【んー、嘘ではないやろ】
晃一と海だ。
さっきの拓弥の話。
つまり、さくらちゃんのことだと、佑亮はすぐに気付いた。こういうことだけ勘が鋭い。
そろり、そろりと忍び足。
うん。
これは、公園の砂と靴の摩擦で音が出るかもしれないから、忍び足なのは正解。
【でも、怪しいよな】
《え、何が？》
【さくら。ほんまに忘れとるんかな、佑亮のこと】
え？
まって？
さくらちゃんが…
ぼくのことを忘れてる…⁉
【あの感じやと、拓弥が嘘ついとるとは思えへんから、もしかしたら、さくらが嘘ついとるんちゃうかなって】
【あ、もしかしたら、やで？】
《んー、でも、佑亮のこと忘れてるって嘘つくメリットあるかな？それに、1ヶ月も経ってるのに、まだ後遺症のこってるとか、有り得る？》
何？後遺症？
1ヶ月？
ぼくが死んじゃった頃？
え、もしかしてさくらちゃん、ぼくが死んじゃったから、悲しくて、それで…それで記憶が消えちゃった、とか…そういうこと…？
え、
だとしたらぼく
何か嬉しすぎて
え、どうしよう
さくらちゃんのこと、何とか出来ないかな
んー、どうし
【なぁ佑亮！】
…
え？
【なぁ！佑亮、聞いてんねやろ？】
急に晃一の声が響き渡った。
【そこにおるん、知ってんねん】
【それから、学校におったんも、ずっと俺らに付いて来とったんも】
まって…？
これはどういうこと…？
《あれ、言ってなかったっけ》
《俺、霊感強いってこと》
海が霊感強いとか、そんなの聞いたことないよ
え、じゃあ今までの全部…
【あの消しゴム事件から、怪しいなぁ思うとったんや。そしたらその後、海が、校庭に佑亮がおったって言いに来たから、あぁ、なるほどなってなったわけ】
何これ…
夢か何か…？
夢だったら早く覚めてよ
《ね、拓弥》
海が後ろを振り向く。
何処かに隠れていたのか、拓弥が出て来た。その手には、クマのキーホルダー。
『拓弥…』
「これ、覚えてんだろ？」
拓弥はクマをぷらぷら揺らす。
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夏木(プロフ) - めっちゃ面白かったです！ (2018年3月16日 0時) (
レス) id: e5783164f7 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい (2018年3月7日 8時) (レス) id: 0b837ccda7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：0号車さん | 作成日時：2016年9月15日 22時
