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｢Aー！あんたいつまで寝てんのー？はよ起きやー！｣
｢うるさいなぁもう起きてる！｣
少しの反抗期が訪れていた高校1年生になる年の春
今日は待ちに待った入学式
校則が厳しかった中学生の頃とは違い
髪をゆるく巻き少しのお化粧もして憧れていた高校生像を形にしていく
ピンポーン...
｢あーもうほら！大毅くん来たで！はよ準備し！｣
｢もう出来たってば！忘れもんはないっと...｣
新しいローファーを履き、
いってきまーすと言いながらドアを開けると
そこには見慣れた学ランではなく
まだ少し硬さのあるブレザーを着た大毅の姿
｢おはようA｣
｢おはよう大毅｣
｢お前見た目変わりすぎやろ｣
｢そーかな？高校生ってこんなもんちゃう？｣
｢昔はおかっぱでちんちくりんやったのにな｣
｢うるさ、大毅やって寝不足のパイナップルやったくせに｣
そう言うとせっかくセットした髪の毛をワシャワシャと掻き乱され
いつものいたずらっ子な顔をした大毅と目が合う
｢ボッサボサやん｣
｢誰のせいでなったと思ってるん｣
｢さぁ誰やろなぁ？｣
普段は腹が立って仕方がないこんな子どもじみた行為や会話
けれど新たな一歩を踏み出そうとしている今日だけは浮かれて楽しんでいる自分がいた
これだけ大毅に対して饒舌な私だけど
実際は超が付くほどの人見知りで
今までの友達も大毅がいたから出来たと言っても過言ではないほど
私にとって大毅はとても大きな存在だった
よく見る物語の幼馴染みみたいに
ずっとクラスが一緒という訳でもなく
むしろクラスが別々のことの方が多かったしずっと一緒にいた訳でもない
でもなぜかお互い予定がない限り登下校だけは必ず二人でしていた私達
家が近いということもあるけど
それが昔からのルールというか癖というか
お互い何も言わなくてもそれが普通だと思っていた
高校では大毅に頼らず自分の力で友達を作るんだ
そう意気込んでくぐったまだ出来て数年の新しい学校の門
この日から理想とは少し違った高校生活を送ることになるとはまだ知りもしないまま...
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大神(プロフ) - ななみさん» コメントありがとうございます...！そう言って頂けて嬉しい限りです、まだまだ先の長いお話ですが良ければ最後までお付き合いくださいませ(>_<) (2017年2月19日 23時) (
レス) id: f552d6f635 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - このお話すごく大好きです。せつない気持ちになります。これからも更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2017年2月18日 14時) (レス) id: 3260ee2250 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大神 | 作成日時：2017年1月11日 21時
