向き合う ページ16
僕が目が覚めたのは3日後の夕方だった。
その日は幸い、DABAの皆やおれパラメンバーもいない日にちだったみたいで良かった…。
----もう、俺の右手＆下半身が麻痺していて動き辛くなるというのは薄々と分かっていた。
正直､､､車椅子を操作するのも辛くなっていた頃だったから、「あ、動けない」と冷静に思った。
自分より、大きな爆弾を持っている江口くんの方が辛い思いをしているのにね･･･。
江口「･･･小野さん？入りますよ」
小野「ん？･･･ど､､､した？」
江口「さっき検査してきてね､､､。抗がん剤治療をもっと強い薬にするって言われた…。」
小野「そ､､､っか。俺も､､､いつか、植物状態に､､､なるってさ､､､。」
江口「小野さんって､､､主治医に聞いたりしないんですか？----自分の余命とかを」
小野「次の検診､､､で、言うって」
江口「僕は、来年の夏がギリギリかも？ってさ…。小野さん､､､僕散歩に行ってきますね」
--------余命か〜､､､俺はあとどれくらい生きられるのだろうか・・・。
急逝かな？何年後なんだろうかなんて、誰も知る由もない。
今､､､生きているという事に感謝し天国に行くまで精一杯、自分の人生を誇りを持っていくことを決意しました………。
----僕は、小野さんが急変し緊急手術した日の夜からの2日間は夜も眠れなくなってしまい、良平さんや宏太朗にも迷惑を掛けてしまった。
自分の体や精神力はもうズタボロなのはとっくの昔から知っている事なんだが、仮に“もし自分も小野さんみたくなってしまったら”と想像したら怖くなってしまった………。
安元「江口くん､､､レモンを嗅ぎながら寝ると落ち着くよ」
----と安元さんから貰ったレモンで、気持ちを和らげています。
江口「はぁ・・・」
音のない世界,僕の体を蝕んでいる奴が一番憎い。
でも僕は・・・・・・
--------余命が半年です。後の1ヶ月は思い切り楽しんで？
それはつまり、寝たきり状態になるって事？
--------すまない､､､。(泣)
しょうがないよ･･･。残りの1ヶ月は、先輩＆後輩と楽しむ事にするよ。
--------延命治療は？
しないよ･･･僕の心臓が止まったら何もしないでね？(笑)中途半端にしたくないから(泣)
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作者名：獅亜 | 作成日時：2018年9月22日 16時
