安藤翼の妹は問題児[1] (ページ2)

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鳴海「あ、Aちゃん！今まで何処に行ってたんだい？」

聞き覚えのある…と、言うよりも大嫌いな声に、心底嫌そうにしながらも、振り返る。

案の定、其処に居たのは鳴海であたしははー、と溜息を吐いた。

溜息を吐いたあたしに鳴海はこらこら溜息吐かないの、幸せ逃げちゃうよー？とにこにこと言いながらそう言ってきた。

幸せ…ね、そんなものとっくの昔に無いわよ。

鳴海「Aちゃん…１ヶ月程居なかったのは、任務、かい？」

『それだったら、何。あんたには関係。』

鳴海「関係あるか無いか、それは僕が決めるよ。…それよりも、君が居ない間君の所に新しい子が入ってきたからね。」

…新しい子？

その単語にあたしは鳴海を凝視した。

鳴海はそんなあたしを見ては興味を持つと思ったと語尾にハートマークが着いてそうな勢いで言った。

…ハッキリ言って、気持ち悪い。

鳴海「そ、名前は佐倉蜜柑ちゃん。アリスは無効化で、棗君のパートナーだよ。と、言ってもあのクラスに馴染めていない君は関係ないものだろうけど。」

『よく分かってるじゃない…それだけ聞けたら、後はどうでも良い。』

鳴海「ふー、授業はちゃんと受けるんだよ、Aちゃん。」

『…それはどうかな。』

フッと笑って前へと歩くあたし。

後ろでは鳴海が何か叫んでいるが無視。

教室…ねぇ。
煩そうだし、サボろうか。

あたしはそう決めてはお気に入りの場所である北の森へと向かった。