トランプ ページ5
ﾍﾟﾗｯ
「あれっ？」
tr「ふふっ、顔に出過ぎだな？」
トレイの手札から引き抜いたのはジョーカー。
全然普通の表情だったのに…
che「なーなー、早く引かせてくれよ〜」
「まってまって今混ぜるから…」
ばっとトランプをチェーニャに差し出す。
どれにしようかなぁ、なんて選ぶように指を動かしてる。
そうそう、
che「ん、これじゃにゃーの？」
「あっ」
全然違うカード持っていかれちゃった…
tr「ふふっ、あははw」
「えぇ？何？」
che「眼鏡の言いたいことも分かるにゃあ
Aは顔に出過ぎるねぇ」
tr「だってチェーニャがジョーカー選ぼうとした時、嬉しそうに頬が上がるから…ふはっ」
「あっ、そっか」
顔に出ちゃったんだ、よくないよくない、とほっぺを叩く。
今度は失敗しないように、慎重にやらなきゃ。
tr「ほら、Aが引く番だ」
「…」ｼﾞｨ-
tr「…俺はジョーカー持ってないから、顔を見る必要はないぞ？」
「あっ」
che「んははは！ Aはトランプが下手にゃぁ」
「へ、下手じゃ無いもん！」
ｶﾞﾁｬｯ
扉の開く音。
振り返れば、トレイと同じ緑の髪とからし色の目をした大人がいた。
『おやつを持ってきたけど食べるかい？』
che「やったぁ！ 今日は何かにゃ？」
tr「A、俺の父さんだ」
「お、お邪魔してます」
『はは、よろしくな？トレイがチェーニャ以外をここに連れてきたのは初めてじゃ無いか？』
che「同じくらいの子供がいなぁのよ」
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作者名：ダルめのシアン | 作成日時：2022年10月9日 0時
