助け舟 ページ29
−伏黒 side−
『めっぐみー！！』
ドスッ
名前を呼ばれ、振り返る間もなく背中に走る衝撃
「っ！
お前その突進してくる癖どうにかなんねぇのか…」
『あはは、ならない！』
そう言って笑いながら俺の背中から隣に移動してきた
ほんとこいつこういうことあるよな…
『教室行くんでしょ？一緒に行こ！』
「あぁ」
隣に並んで歩き出したAは、1人でべらべらと喋り続けている
初めて会った時から何も変わらないなこいつは
むしろ最近更に明るくなったような気さえする、まぁ"あの人"のおかげなんだろうけど…
なんて考えていると隣から聞こえていた声が止まった
と思ったら
『恵！あたしやっぱり先いくね！じゃ、教室で！』
「は？あ、おいっ」
そう言い急に走り出したA
なんなんだ…
再び廊下を歩き出した時
「恵〜」
この声は
「パンダ先輩、と狗巻先輩」
「しゃけ」
「あれ、さっきAも一緒に居なかったか？」
「あいつなら急に走っていきましたよ」
すると顔を見合わせる先輩たち
「Aの棘察知能力凄くね？ことごとく避けられてんじゃん」
「おかかぁ…」
「え、なんかあったんですか？」
Aが先輩を避けるなんて考えられないけどな
「勢い余って告白もどきしたAが、恥ずかしがって棘から逃げ回ってるだけだ」
「ただの惚気じゃないですか」
「お、おかか」
なんだそういうことか
あいつも恥ずかしがったりとかするんだな
「棘が話そうにも一瞬で消えるんだよ」
「無駄に逃げ足早いですもんね」
「しゃけ…」
他人に何かを与えることには積極的なくせに、与えられることにはとことん慣れてないやつだからな
「じゃあ俺たちも教室戻るか」
「じゃあな〜」と言って廊下を歩き出すパンダ先輩の後ろをヒラヒラと手を振りながらついて行こうとする狗巻先輩
「狗巻先輩」
「？」
「あいつ最近お昼食べた後居なくなるんですよね、どこに行ってるか知りませんか？」
一瞬キョトンとした先輩だったが
俺の言っている意味がわかったのかパッと顔を明るくした
「じゃあ俺も行きますね」
「しゃけ！」
今度はブンブンと手を振り走り出しそのママの勢いでパンダ先輩に突進した
「(似たもの同士かよ)」
普段の俺はここまでお人好しではない
でも
俺だってあいつには笑っていて欲しい
「(頑張って下さい、狗巻先輩)」
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珠月(プロフ) - 萌歌さん» そんなあなたが神です！(？)前回に引き続きコメントありがとうございます嬉しすぎます\( *°ω°* )/ (2022年3月9日 20時) (
レス) id: ba98b33905 (このIDを非表示/違反報告)
萌歌 - 棘君なんかかわいいしかっこいいし主人公、かわいすぎるしもう最高超えて神です (2022年3月6日 10時) (レス) @page21 id: 29dfa18fe4 (このIDを非表示/違反報告)
珠月(プロフ) - 明日羽さん» ありがとうございますぅ( ;ᯅ; )そう言っていただけるとめちゃくちゃ嬉しいです!! (2022年1月29日 22時) (レス) id: bbd378e802 (このIDを非表示/違反報告)
明日羽(プロフ) - 控えめに言って最ｯｯｯｯ高ﾃです!! (2022年1月29日 20時) (レス) @page45 id: 27c3def8c6 (このIDを非表示/違反報告)
珠月(プロフ) - ひなさん» 貴重な睡眠時間を！！！ありがとうございます！！！！ (2021年6月19日 7時) (レス) id: 6b18f29148 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠月 | 作成日時：2021年4月11日 23時
