検索窓
今日:10 hit、昨日:19 hit、合計:98,387 hit

共有 ページ8

.




『はい』



そう言って俺に差し出される左腕
黒い制服が彼女の白い肌を際立たせている

目の前にある腕を眺めていると




『見ないの?』



と、言われても…
長袖の制服は"それ"を絶妙に隠している

本人をちらりと見るが
まだ眠たそうな彼女の視線は窓の外だ

仕方ない




「…触るぞ」




一応確認する

自分でももう少し違う言い方ができなかったのかと思ったが




『お好きにどうぞ』




当の本人は微塵も気にしていなかった


「(自分のことだろ…)」


まぁ、変に意識されるよりいいか
そう思い俺はAの腕に手を伸ばし袖を少しまくる


「(ほっせぇ腕…)」


白くて細い手首に巻き付くように黒い線が3本

そして




「"目"か?」


『そう』




見た感じ"猫目"らしきものが1つ




「これは?」




黒い三本の線を指でなぞる




『触り方えろいよ』


「…お前な」




思わず顔を上げると
さっきまで外を見ていたはずのAと目が合う

その顔はなんだか楽しそうだ


「(マジでこいつわかんねぇ…)」


すると




『これはしっぽ、で、こっちが目』


「しっぽ?」




なんで3本?




猫魈(ねこしょう)って知ってる?』


「聞いたことなら」




確か猫又のさらに上の位的な奴だったか




『めんどくさいから説明はしないよ、で、そこにいる"シロ"がその猫魈であり私の式神』


「普通の白猫じゃないのか」


『呪霊払う時はちょーでっかくなるよ』





なんだそれ、ちょっと気になるな

なんて思っているとAが外にいるシロに向かって手招きをした

するとシロは俺とAの間の机の上に飛び乗る




『見て』




シロの左前脚を持ち上げこちらに差し出す




「同じだな」




そこにはAの左手首にあった"目"と同じ模様




『これのおかげであたしはシロと視界を"共有"できるの』


「いつもか?」


『さすがにそれは色々疲れるから見たいと思った時だけ、でもその代わり意識すればシロが"視える"ものは私も"視える"』


「つまり?」


『棘先輩だっけ?がなんで語彙を絞ってるかとか、真希先輩に呪力がないこととか

恵がどんな術式を使うか、とか?』




俺の目を真っ直ぐ見ながらそう説明するA


「(五条先生の六眼と似たようなもんじゃねぇか)」


そういえばこいつ何級なんだ?
あの人のことだから説明してないことも有り得る

確実なのはあれか




「なぁ、ちょっと学生証見せろ」


『学生証?何それ』





…まじか

学生証→←手首



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (238 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
759人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 伏黒恵 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

k - とても面白い、、、更新頑張ってください! (5月21日 13時) (レス) @page25 id: 5c864d8d23 (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 俺は猫派だ!!!!!! (2023年1月6日 13時) (レス) @page25 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - とても面白いです…‼︎続きが気になります… (2022年11月18日 4時) (レス) @page25 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:珠月 | 作成日時:2021年5月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。