スリー・テレンツ (ページ3)

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才能発揮　　源　弓月編ページ3

学校からの帰り道…弓月、海斗、誄の3人は世間話をしながら通学路を歩いていた。

弓月
「お、コンビニあんじゃん！アイス買おうぜ！」

弓月はコンビニの入り口前で泊まり、腕を頭の後ろで組みながら2人に話す。

海斗
「いいね、僕も買おうかな。誄はどうする？」

誄
「……私はいらない。外で待っとく。」

海斗
「そっか…何かあったらすぐに連絡してね。すぐに戻るから」

そう言って、海斗は先に入っていく弓月を追いかけていった。
誄は鞄からイヤホンが刺されたスマホを出し、耳につけ、音楽を聴き始めた。
ジャンルは流行りのJ-POP、ボカロ、クラシックなど様々だ。

学生B
「ん…？え！？あ、あれって、誄ちゃんじゃない！？」

学生A
「あ、ほんとだ。よかったじゃん、会えて。」

ちょうど同じコンビニから食べ物を買って出てきた学生A・Bは隣で曲を聴いている誄とばったり会ってしまう。会ったといっても遠くにいる誄を2人が見つけただけなのだが。

学生B
「はっ、残念だったな！C！俺の方が早く、誄ちゃんとお近づきになるんだからな！」

そう言って学生Bはフゥンフゥンと鼻息を漏らしながらガニ股で誄に近づいていく。
学生Aはどうなっても知らないぞーという顔で学生Bと少し遠い距離で見守る。

学生B
「あ、あの！椎音誄ちゃん…ですよね？」

誄
「……はい、そうですけど。」

せっかく盛り上がってたのに…とバツの悪そうな顔でイヤホンを片方外し答える。

学生B
「その、俺、誄ちゃんの事前からずっと気になってて！これも運命かもしれないですし、メアド交換しません！？」

誄
(はあ…？私はこの人の事何も知らないんだけど…)
「…すみません、会って間もない人とそんな事はできないので」

学生B
「そんな事言わずに、お願いします！」

誄
「……だから」

学生B
「…あ、もしかしてメアドの交換の仕方分からないとか！？やっぱ誄ちゃんって天然で可愛いもんな！スマホでここスキャンしてくれたらいいから……」

学生Bは興奮のあまり冷静さを失い、自分のスマホを取り出しQRコードを表示すると、強引に誄のスマホを近づけてスキャンさせようとする。

誄
「ちょっ、と…！やめてください…！」

学生A
「おい、そろそろやめとけって……え、？」

学生Aが止めようと手を伸ばそうとすると、コンビニの入り口から物凄い速さで学生Bに向かっている人影を見つけた。