43. ��.��. ページ43
ちょっとクセのある
男の子らしい字。
カクカクしたところとまあるいところが
真面目で、ルールに従順でそれでいて
ちょっぴりやんちゃなところがある翔くん、そのものみたいな、字。
《はじまりはね、きっと誰かの、小さな願い》
柔らかく握られてるペンから
さらさらと生み出されるその字は
優しくて
じっと見てたらもう、溶かされてしまいそうで
それはまるで
唇を読み取って
表情を読み取って
記憶の中で再生される翔くんの声ではなくて
《いつかのどこかの、だれかの、願い》
ここにちゃんと
翔くんの声が在って
ここで、ちゃんと、その声を
聞いているような、感覚。
《そのひとがそれをね
叶えることは、出来なかったかもしれないけど》
はらりとメモを次へと捲るタイミングも
そのとき感じる優しい視線もまるで
翔くんと、はなしをしているみたいで
翔くんと、おれ、の
ふたりでちゃんと、話しをしているみたいで、
《踏み出した、その一歩が誰かの
道標になって
次の一歩は夢になって
その次の一歩は、消えない希望の光になって
そうやってずっと、繋がれてきたから》
いつもそうやって
大事な話のときはそうやって
おれが分かるの、待ってくれてたのを思い出して
その変わらなさに
今ここで
変わらずにそうしてくれてる翔くんの想いに
《この世界は、夢で、溢れてる》
涙が溢れそうになった。
じっとおれのこと見つめて
その大きな目に
世界中の愛を集めてきましたみたいな色を乗せて
《恐れないでいい。
怖がらなくて、いいんだよ、智くん》
紡がれていく、たくさんの言葉。
その言葉に触れる度に
その「コエ」に触れる度に
溶かされていく、喉の奥のカタマリと
心を覆ってた、かちかち。
《あなたの願いもその夢の
だいじなひとつ、だから》
溢れた想いは涙になって
とうとう目に留まってることができなくなってでも
頬を伝った涙が
甘いあじの、気がしたから
もうひとつ、もうひとつと流すことが怖くなくなって
そしてきっと
きっとそれさえも翔くんの仕業だと
瞬きの次に溢れた涙はもう
いつか食べた蜜漬けの砂糖よりももっと
甘いあじが、していたんだ。
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やよい(プロフ) - 智くんの背中に回された翔くんの手、翔くんの声(私は翔くんの低音ボイスが大好きです)、翔くんほど、智くんのパートナーに相応しい人はいないんじゃないかと思っています。また、お話を楽しみにしていますね。 (2021年9月1日 0時) (
レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 翔くんの手は智くんより大きくて、男らしくて、頼りがいがあって、私見ですが、温かくて、優しくて、智くんを守っている感じがします。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 翔くんの手と智くんの手が合わさっている画像、ネットで拾って、何枚も集めています。また、翔くんによる智くんへのエスコートの動画も集めています＝ほぼ変態の域かもしれません(^◇^;)。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - そう言う願いから、そう言う夢から、色々なものが研究され、発達して来たんですね。 翔くんの言葉、素敵です。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 鼓膜が破壊されてしまっていても、いつか、再生医療が発達して、智くんの耳が微かでも音を拾えるようになれば良いのに。翔くんの声だけでも。そう祈ってます。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mio
| 作成日時：2020年10月17日 0時
