29. ��. ページ29
分からなくなった。
「......え、」
「.....おい、あれ......」
どれが、現実で。
『あってよかったね』
『まさかみんなコレにするとは思わなかったけどね』
『俺は迷ったよ？』
『何と？』
『おしること』
『.......やだ松潤大好き』
『え？なんで？』
『あはははは』
どれが、夢なのか。
つい、ついさっきまでの会話と
瞬間的に、矢のように駆けだしたふたりが行く先にあるものと
手の中にあるふたつの、ぬくもりと。
遠くこの目に映るふたつと
そこへ走るふたつと
動かないこの足、と。
拭き抜けた風は身震いするほど冷たくて、
でも、
背筋を下りたナニカはそれを越えていくほどで、
『リーダーっっっ！！！』
『大野さんっっ！！！』
距離を越え、
耳元で聞こえているかのような叫び声が止まなくてもなお、
その存在を、主張する。
俺が聞いているものは、なんだろう。
俺が見ているものは、なんだろう。
俺は今なにを、シテイルノダロウ。
立ち上がる白と青の中、
重なっては離れゆくを繰り返す影の中に、
飛び込んでいかなければならないのは、
俺、なのに。
濡れたその身体を、
力なく横たわるその身体を抱きしめなければならないのは、
俺なのに。
俺なのに俺なのに、オレなのに。
ねぇ誰か教えて。
このひとは、誰？
なぜびしょ濡れなの、
どうしてここに、横たわって、いるの、
ねぇどうして、
どうしてその目は、俺を見て、イナイノ。
ねぇ、誰か。教えて、誰か、ねぇ、ねぇ、
急速に色を、
無くしていく、世界。
ドクドクとなる心臓の音、それだけで、
満たされ始める、世界。
『しょーちゃん、行こう』
混ざり合う黒と白、
混沌とし始める視界、
感覚さえ、奪っていくその中では、
ぐい、と強くひかれた腕の痛みさえ、
ざくざくと鳴る砂にとられた足さえ、
まるで自分のものでは、ないようで。
ただ、砂の上に転がった、五つの黄色だけが鮮やかに、
この世界を、照らしていた。
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やよい(プロフ) - 智くんの背中に回された翔くんの手、翔くんの声(私は翔くんの低音ボイスが大好きです)、翔くんほど、智くんのパートナーに相応しい人はいないんじゃないかと思っています。また、お話を楽しみにしていますね。 (2021年9月1日 0時) (
レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 翔くんの手は智くんより大きくて、男らしくて、頼りがいがあって、私見ですが、温かくて、優しくて、智くんを守っている感じがします。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 翔くんの手と智くんの手が合わさっている画像、ネットで拾って、何枚も集めています。また、翔くんによる智くんへのエスコートの動画も集めています＝ほぼ変態の域かもしれません(^◇^;)。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - そう言う願いから、そう言う夢から、色々なものが研究され、発達して来たんですね。 翔くんの言葉、素敵です。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 鼓膜が破壊されてしまっていても、いつか、再生医療が発達して、智くんの耳が微かでも音を拾えるようになれば良いのに。翔くんの声だけでも。そう祈ってます。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mio
| 作成日時：2020年10月17日 0時
