21. �� ページ21
三人が、すごい時間をかけて上って行った階段を、
ほいほいっと二段飛ばしで、駆け上がって。
帰りは俺が運転しますとポケットに入っていた鍵でエントリーして、後部座席にあったハーフサイズの毛布をふたつ、手に取り。
『あれ？そっち行くんですか？』
『そこ智くん好きなのなかったからー』
今上ってきた階段のすぐ側にある自販機、ではなく、
駐車場の入り口の方へ向かって歩いてた三人に声をかけた2分前、
その背中はまだ、向こうの自販機にもうすぐ、のところを歩いてる。
『.....コーンポタージュ？』
『え？なんで？なんで分かったの？』
『んふふふ』
さっきここに来る前に聞いた、自販機のあったかい飲み物といえば？
という質問に、返ってきた答え。
『コーンポタージュ、あれすき』
コーンをぜんぶたべるの、がんばるのもすき、
なんて言うから、口尖らせて頑張ってる大野さん想像して思わず吹き出しちゃって、
そんな俺を見ながら細ーい目してさらに口を尖らせてる大野さんにまた、笑いが零れて。
『きっとそれ、かってきてくれますよ』
なんて言ったのが本当になりそうで、なんだかおかしくて仕方がない。
『櫻井さーん』
『んーー？？』
『ごちそうさまでーーす！！』
『え？これ俺のおごり！？そうなの？？』
『あははははは』
もうすぐ辿り着きそうな“そっち”の自販機に、
コーンポタージュ、ありますように。
できればつぶつぶ入りで、お願いします。
見上げた空は、
いつまでもたっても青春だぜ！！的なさっきまでの俺たちに全力で頷いてくれていそうな、
抜けるように青く、輝く空。
遠く聞こえてくる、
わーいしょーちゃんのおーごりー！！
なんて喜んでる相葉さんの楽しそうな声と、たっのしそうに笑ってる潤くんの笑い声。
心を満たしていく、
きっとつぶつぶのコーンポタージュが見つかりそうな予感と、得も言われぬ幸福感。
ふわふわと心地よいそんな想いを連れて、
駆けだした先にいるひとの、あの笑顔を、思い浮かべて。
毛布をぎゅっと抱きしめて、はやる気持ちのまま三段飛ばしで階段を、降りて行った。
.
そのあとのことは、
覚えてない。
どうしてまだ、ここにいるのかも
どうして、服がぐっしょり濡れているのかも
どうして喉がヒリヒリしているのかも
どうして震えが止まらないのかも何も
覚えて、ない。
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やよい(プロフ) - 智くんの背中に回された翔くんの手、翔くんの声(私は翔くんの低音ボイスが大好きです)、翔くんほど、智くんのパートナーに相応しい人はいないんじゃないかと思っています。また、お話を楽しみにしていますね。 (2021年9月1日 0時) (
レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 翔くんの手は智くんより大きくて、男らしくて、頼りがいがあって、私見ですが、温かくて、優しくて、智くんを守っている感じがします。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 翔くんの手と智くんの手が合わさっている画像、ネットで拾って、何枚も集めています。また、翔くんによる智くんへのエスコートの動画も集めています＝ほぼ変態の域かもしれません(^◇^;)。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - そう言う願いから、そう言う夢から、色々なものが研究され、発達して来たんですね。 翔くんの言葉、素敵です。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 鼓膜が破壊されてしまっていても、いつか、再生医療が発達して、智くんの耳が微かでも音を拾えるようになれば良いのに。翔くんの声だけでも。そう祈ってます。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mio
| 作成日時：2020年10月17日 0時
