19. ブレイクターイム。 ページ19
「ちょっ....もっっ....きゅうけ.....」
「ギブギブ！！タイムターイム！！」
三回戦もあえなく、
なんならもはやそれが予定通りであったかのように一点も取れないまま敗北。
「えー、もう？」
「もうってさぁ！！」
「あはははは」
まるいボールに弄ばれたネコ、
みたいになってた俺たちは息も絶え絶えで、
コートの反対側で涼しい顔してニコニコしてる三人と、同じ種類のニンゲンだとは思えない。
「なんかあったかいもの買ってくるよ」
ゼェゼェ言いながら砂浜に座り込む俺たちに、スタイリッシュな笑顔を向けながら手を差し伸べてくれる潤くんにほぼ縋るように立ち上がった俺も、
すぐ先で、同じように相葉さんに引き起こされるように立ち上がってる櫻井さんも、
砂まみれで、汗まみれで、もうなかなかに、なかなかで。笑
高校生みたいに盛り上がってはいたけれど、
寄る年波には敵わないという櫻井さんに笑いながら、
それでも砂浜に放り投げてたコートやマフラーをぱんぱんして着せてくれる三人の手は、
優しくて、あったかで。
「あ、俺も行く」
「え、大丈夫なの？」
「うん、だって五本も持てないでしょ」
「じゃあ俺しょーちゃんおんぶするかかりー」
「いやあるける、....と、おもう、おもいたい」
「あはははは」
みんなの笑い声も、
へろへろになってる櫻井さんに、
ちょっと背伸びしながらマフラー巻いてあげてる大野さんも、
やっぱりここが真冬の海風吹く砂浜とは思えないくらい、ぬくぬくしてる。
(確認ですが、ただ今気温５度です、海風、それはそれは吹いてます)
「さとしくんは、にのと、まっててね」
「うん」
「なにがいい？」
「しょうくんとおんなじの」
「ははっ、りょーかい。ニノは？」
実は櫻井さん以上にヘロヘロになってた俺を、
きっと気遣ってくれてる櫻井さんは、大野さんを俺に託して。
俺は大野さんとおんなじで、と答えた俺に、
なんだそれ、と笑いながら、
大野さんにもう一度、
まっててね、と柔らかい笑顔を残して、
長いコートを翻し、
防波堤を上がった向こう、車を停めた駐車場にある自販機へと、
俺たちに背を向けて、歩き出した。
20. アメイジング・グレイス �帰�←18. もう酸欠にはなりません。
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やよい(プロフ) - 智くんの背中に回された翔くんの手、翔くんの声(私は翔くんの低音ボイスが大好きです)、翔くんほど、智くんのパートナーに相応しい人はいないんじゃないかと思っています。また、お話を楽しみにしていますね。 (2021年9月1日 0時) (
レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 翔くんの手は智くんより大きくて、男らしくて、頼りがいがあって、私見ですが、温かくて、優しくて、智くんを守っている感じがします。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 翔くんの手と智くんの手が合わさっている画像、ネットで拾って、何枚も集めています。また、翔くんによる智くんへのエスコートの動画も集めています＝ほぼ変態の域かもしれません(^◇^;)。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - そう言う願いから、そう言う夢から、色々なものが研究され、発達して来たんですね。 翔くんの言葉、素敵です。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 鼓膜が破壊されてしまっていても、いつか、再生医療が発達して、智くんの耳が微かでも音を拾えるようになれば良いのに。翔くんの声だけでも。そう祈ってます。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: 7c70da965a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mio
| 作成日時：2020年10月17日 0時
