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「ひょーー！！きんもちいいーー！！」
家から歩いて15分。
高台にあるこの公園は、一郎がよく、スケッチに来る公園。
季節を彩るたくさんの花が咲き、
いつも子どもたちの笑い声に溢れ、
何より街を広く見渡せる景色のいいこの公園は、
一郎の、ずっといちばんのお気に入り。
「雨上がりって、いいね」
「うん、なんか街全体が洗った後の食器みたいだよね」
その街が見渡せるベンチに、
兄弟たちが小学生の頃から愛用しているヒーローもののシートを敷いて。
五郎が持たせてくれたカフェオレを飲み、ふう、と一息ついて、二郎が放った一言に。
「.......ぶっ」
「.....??」
「あははははっっ...食器...あはははははっ」
「....えっ？えぇえっっ？？」
笑い転げる一郎に、ワタワタする二郎。
「もう、じろだいすき」
「！！なっっ///！！」
「あはははは」
「ちょっ....えぇ！？」
“こんな”“こと”は実は、よくあることで。
そして二郎は、たまに繰り出す自らのド天然発言が、
一郎のツボにそれはそれははまっていることに未だ気付いていなくて、
その「だいすき」がかなり本気なことにも、気付いていなくて。
涙目になりながらお腹を押さえて笑うその姿に、
頭の中はいつもハテナが浮かぶばかりだけれど、
とにかく一郎がとっても楽しそうだからそれでいいにしようと、思うことにしている。
「もう、いちくんたら」
「あはは、ごめん」
だって。
ここに。
一郎がここに、自分の側に、いてくれて。
それだけですっごく、すっごく幸せなんだから。
「...できた？」
「うん、はい」
「見せてくれるの？」
「うん」
色鉛筆の音が止み。
凛とした空気が和らいだことに気付き声をかけた二郎に、
ふわんと微笑んでスケッチブックを、はい、と渡した一郎。
「タイトルはねぇ....うん、“だいすき”」
ありがとうと受け取り、
その姿勢のままそこに描かれた絵を見て固まってる二郎に、一郎がかけたトドメの一言。
「....いちくん」
「じょうずに描けたよ」
「いちくん！！」
「わ！！ちょっとじろ！！」
二郎が抱きついた拍子に倒れた水筒から零れるカフェオレも。
あー！！じろーくんがいっちゃんとらぶらぶしてるー！！と遠くから聞こえる小さな子どもの声も。
二郎にとってはそのすべてが、
甘く優しい幸せのカタチに、他ならなかった。
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マナ - 作者さんに質問です。あなたは茨城県北茨城市磯原町の出身、または住んでいますか？ (2021年11月27日 20時) (
レス) @page1 id: 8df98fa480 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - こんにちは。その後が気になっています。また、お時間あるときに続きをお願いします。 (2021年7月17日 17時) (レス) id: d5f4de7f1a (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - ううっっ！ いちくーん。以上心の叫びでした。きっとこの先に幸せな未来が来るんだよね？ね？ね？心静かに待ちます。 (2021年1月14日 15時) (レス) id: 178db8b66c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - そか、マイガールだから、舞賀家か〜....なるほどぉ. (2020年8月13日 18時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
mio(プロフ) - あっちゃんさん» 続)「うちのいっちゃん」なあの写真を想像しながら書いてるよ。なかなか筆が進まないことも多いけど、読んでくれたら嬉しいです。本当にありがとう！！ (2020年8月7日 14時) (レス) id: 075ae85cbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mio
| 作成日時：2020年3月12日 0時
