28. ＊＊ ページ28
「痛かったら、言ってね？」
「え？」
痛い？なんで？ナニガ？
ラベンダーとは違ういい香りに鼻がくすぐられてきた頃、
「はいはい失礼しますよー」と三郎に付けられた、あったかいもくもくでホッとできるアイマスク。
「しろちゃん」
「はい！」
「いってらっしゃい！！」
「は？だからなにがっっ....」
三郎と一郎のナゾの言葉に遮られた視界、
さっきまでの極上タイムが壮大な前振りのように思われるほどのわけの分からない状況、
早くなる鼓動のままの勢いでがばっっと立ち上がろうとしたそのとき、
ぎゅっと握られた、左手。
「？？？？」
そしてその手がゆっくり離されたと思ったら、
今度は手のひらを少しずつ、撫でられていく感覚。
「荒れてるね....」
穏やかなその声の主も優しく撫でてくれてるその手も間違いなく一郎のものなのだけど
「ありがと....」
ありがとう、そう言われる理由が分からない。
「.....いちさんあの..」
「いーからいーから、今はなーんにも考えず、いっちゃんの極上癒しタイムを堪能しなさい♡」
思わず上がった声も、三郎に遮られ。
いつしか四郎は
一郎がマッサージしてくれるその柔らかい手と
毛布もどうぞ―♡と三郎が膝にかけてくれた二郎こだわりのミニ毛布のぬくもりに、
「あ、寝てる...」
「いっちゃん大成功！！」
ただその優しさだけを感じながら、
なーんにも考えられないまま、夢の世界へ誘われたのだけど。
「お、起きた？」
「.....うん、起きた」
ふと目が覚めた、11時。
側にいたのは、仕事を終え帰ってきていた二郎。
一郎と三郎はもう、自分の部屋でお休みタイム。
五郎は少し前に帰ってきて、ただいまお風呂タイム。
「飲む？」
「飲む」
きっとあの極楽お風呂を済ませてきたであろう二郎がくいっとあげたビール缶、
まだ少し温かい体にしみ込む炭酸が、まどろむ頭を、起こしていって。
「.....あれは夢だったのかしら」
「え？」
「いちさんの極上おうちサロン」
「.....あぁ。笑」
少し覚醒された頭で考えても、
あの本当に“極上”だったとしか思えないひとときは、「極上だったこと」しか記憶になくて。
ぼそっと呟いた一言に返ってきたのは、知った顔の、二郎の笑顔。
「いちくん、知ってるの」
「え？」
「なんで帰ってきていちばんにお風呂に入るのか、きれいにしてからあの扉を開けるのか、それから、」
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マナ - 作者さんに質問です。あなたは茨城県北茨城市磯原町の出身、または住んでいますか？ (2021年11月27日 20時) (
レス) @page1 id: 8df98fa480 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - こんにちは。その後が気になっています。また、お時間あるときに続きをお願いします。 (2021年7月17日 17時) (レス) id: d5f4de7f1a (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - ううっっ！ いちくーん。以上心の叫びでした。きっとこの先に幸せな未来が来るんだよね？ね？ね？心静かに待ちます。 (2021年1月14日 15時) (レス) id: 178db8b66c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - そか、マイガールだから、舞賀家か〜....なるほどぉ. (2020年8月13日 18時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
mio(プロフ) - あっちゃんさん» 続)「うちのいっちゃん」なあの写真を想像しながら書いてるよ。なかなか筆が進まないことも多いけど、読んでくれたら嬉しいです。本当にありがとう！！ (2020年8月7日 14時) (レス) id: 075ae85cbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mio
| 作成日時：2020年3月12日 0時
