空、今日も。〜*another short story*〜 ��

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でーとしてね？

なんて、言ってたけど。


久しぶりの休みに起きたのはなんと、時計の針が10時を過ぎてから。



ほぼ同じタイミングで起きたお互いの
寝ぐせだらけの髪の毛とだらしない格好にひと笑いして

始まる穏やかな一日。





智くんが淹れてくれたコーヒーと
俺が焼いたパン(トースターに入れただけ)

智くんが焼いたきれいな目玉焼きと
俺が焼いたひらべったーいマーブル模様の目玉焼き

ガッタガタの分厚いキュウリが乗ったサラダに
智くんがきれいに網目を入れて焼いた、北海道土産のソーセージ





ダイニングに出来た、冬の陽だまりの中。

二人で食べる朝食は、どんなごちそうよりも美味しくて。







さむいねぇなんて言いながら歩く

スーパーまでの道のりも。







「これあったっけ？」
「うん、あった」

「しょーくん、これとこれ、どっちがいい？」
「...えーと...えぇっと...」
「どっちもはだめ。しんたいけんさ、ちかいでしょ」
「えーー」






なんてことない、会話たちも。






「なにつくるの？」
「もんじゃ」
「え？もんじゃ？？」
「おしえてもらったの」





...ダレニ？？とは聞けなかったけど←

上手に焼けるようになったから食べて欲しいと
ウキウキ笑顔で次々材料をカゴに入れていく智くんの笑顔も。




ずっとそわそわしてた智くんが
買い忘れたものがあるから帰っててと一人でスーパーに引き返して

スーパーに行かず途中で曲がってケーキ屋さんを訪ねていたのも。





「あ、うまいー」
「ふふ、よかった」

「いくらでもたべられる」
「あははは」





すごい匂いになった部屋に少々ビビりながら
甲斐甲斐しく焼いてくれる智くんの、嬉しそうな顔も。





あなたと過ごす穏やかな時間はいつも、ここにある幸せを、教えてくれる。


ここにある日常の中にこそ、幸せがあることを、教えてくれる。






ともに笑えること
ともに歩けること
ともに過ごせることそれこそが

何にも代えがたい幸せなのだと、教えてくれる。






日常にくるまった、小さくて大きな奇跡。それは





ねぇ智くん。






「あー、たべたたべた」
「ふふっ、いっぱいたべたねぇ」

「おいしかった、ありがと」
「うん」

「ところで」
「ん？」

「...いいや、だいじょうぶ！！」
「.....」
「あはは」


「......まつにい」
「え？」


「まつにいだよ、これおしえてくれたの」
「...!!//」
「ふふっ」






間違いなくあなたが、俺のそばに置いてくれてるんだ。

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