幸せのかたち (ページ3)

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「としくん、…幸せ」
「うん、俺も。たまが一緒にいてくれたら、今日みたいな朝も、辛くて悲しい夜でも、どんな日も幸せだよ」

プロポーズみたいな宮田の言葉に、潤んだ瞳からまた温かな涙が溢れそうになる。
宮田が見つめているから、慌てて顔を隠そうと手を翳すと、朝日がキラリと弾かれた。

「え、」

左手を目の前に掲げると、薬指にシンプルな銀色の指輪が嵌っていた。
左手越しに宮田を見ると、穏やかな表情で微笑んでいる。

「ねぇ、たま。これからも、どんな日も、俺と一緒にいてくれる？」
「としくん、」
「一緒に、幸せだねって笑って、たまに喧嘩しちゃっても仲直りして、また幸せだねって二人で笑っていたいなって」

真っ直ぐに見つめられて、宮田の顔がまた涙でぼやけてしまう。

「としくん…一緒にいる、ずっと」

ようやくそれだけ言えて、宮田の胸に顔を埋める。
それだけの言葉でも宮田にはしっかり伝わったようで、ありがとう、という穏やかな声と共に優しく抱きしめられた。