君との出会いを奇跡にしたいから

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「ガチか！！！無理無理！裸足はヤバイわ！ビーサン履かないと死にます」

「岸くんそれ去年も言ってなかった？」

「忘れた！！！」

砂浜の上を飛び跳ねるように歩く優太は
しっかり水口さんの手を握って支えてあげている。

たまに出る紳士的な所、好きだけど今は嫌い。

「可愛い！あんちゃんの水着可愛いよ！！ベリベリグッド！！」

「本当ですか？‥嬉しいです」

にやにや、にやにやしちゃってさ気持ち悪い。

「AはTシャツと短パンか！安定だな！！」

そうだよ、だって私は
優太がにやけるような可愛い水着なんか着れないし

優太が喜ぶような胸も持ち合わせてない。

着たってどうせ笑うでしょ

「楽しくない？」

『そんな事ないよ』

紫耀が準備してくれたパラソルの下でじんくんと並んで座る。

海では3人が楽しそうにしてて、去年はあんなに楽しかったのにね今年はそんな光景すら目を瞑りたくなる。

「岸先輩！私あれ滑りたいです」

「よっしゃ、行くか！！！A！今年も行くぞ！」

『行ってらっしゃい』

「は！？お前あれ好きだっただろ？風船の滑り台のやつ！」

風船の滑り台じゃない。

巨大エアースライダーね。お馬鹿さん。

どうせ行ったって優太と一緒に滑るのは水口さんだし、何が悲しくてそこに私もいなくちゃいけないの。

『行かなーい』

「なんだよ、付き合いわりーな！！」

私に文句垂れながらぷんすか怒ってても君はあんちゃんが居たら笑顔になるんでしょ。

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